MicrosoftのエンタープライズおよびOSセキュリティ担当副社長であるDavid Weston氏が、先日開催されたBlueHat IL 2023カンファレンスでWindowsのRustについて話した内容が注目を集めています(Neowin)。
David Weston氏は、Windowsセキュリティの進化や今後の道筋について発表し、その中でWindowsカーネルの一部にRustを採用したと説明しています。
MicrosoftがRustに興味を持ったのにはいくつかの理由があり、そのうちの1つはRustが提供するメモリの安全性とセキュリティに関するものだったとのこと。Weston氏は、Windows 11カーネルにRustを組み込んで起動するようになるのはもうすぐだと付け加えており、今後数週間以内に実現する可能性があります。
So you'll actually have Windows booting with Rust in the kernel in probably the next several weeks or months, which is really cool. Umm basic goal here was to convert some of these internal C++ data types into their Rust equivalents.
ですから、今後数週間から数ヶ月のうちに、カーネルにRustを組み込んだWindowsが実際に起動するようになるでしょうね。基本的な目標は、C++の内部データ型のいくつかをRustの同等型に変換することです。
同氏はこれまでに3万6千行のコードが追加され、テストしたシナリオで大きな性能低下はなかったとしています。Win32kのGDI(グラフィックドライバインタフェース)のRustへの移植は、すべてのテストに合格することができたとのこと。
高いセキュリティ機能を有するRustへの書き換えは、Windows以外でもLinuxや、Coreutilsで進められており、今後もRustへの注目がますます高まっていくことになりそうです。
