Microsoftは昨年6月、Windows 11を発表し、新しいOSの最低システム要件を発表しました。Windows 11を実行するためには、最新世代から数世代前までのCPUが必要で、TPM 2.0やセキュアブートといった要件を満たす必要もあるため、Windows 11にアップグレードできないPCが多数生まれる事態となっています。
Microsoftは、TPM 2.0や仮想化ベースのセキュリティ(VBS)などの技術が、Windows 11のセキュリティ機能を次のレベルに引き上げると説明していますが、これに納得できないユーザーが多数存在するのは事実です。
今回、Microsoftがこれらの新しい要件チェックをWindows 10の古いビルドに追加していたという情報が、TwitterユーザーのXeno氏によって発見されました。
Did you know that Cobalt build 21327 is the earliest public build to mention that a TPM module would block your system from installing "Sun Valley"? pic.twitter.com/loUqZvM78c
— Xeno (@XenoPanther) August 27, 2022
Windows 10 build 21327(Sun Valley)に含まれるappraiserres.dll
に、TPMが存在システムでの実行をブロックするために必要となる記述が見つかったとのこと。appraiserres.dll
は、Windows 11にも存在し、Windows 11のシステム要件チェックを回避するためのワークアラウンドは、基本的にこのファイルを削除することで成立しています。
Sun Valleyは、元々Windows 10の大型アップデートとして2021年後半にリリースされると予想されていましたが、実際はWindows 11として公開されることになりました。このためSun ValleyにTPMに関する要件チェックが埋め込まれているのはある意味当然といえるかもしれません。
[via Neowin]