AMDの新型Ryzen 9000シリーズデスクトッププロセッサーは、16%のIPC向上という謳い文句を実現できず、熱心なファンの失望を招きました。
AMDはパフォーマンスの問題が存在することを認め、それに対処する予定を明らかにするとともに、Windowsの非表示の管理者アカウントを使用することで問題を回避する方法を提示しました。実際この方法により、Zen 5ベースのRyzen 9000シリーズCPUだけでなく、Zen 4ベースのRyzen 7000でもある程度のパフォーマンス向上が得られることが確認されています。
その後同社は、詳細なブログ記事を公開し、WindowsがZen 5に搭載された、改良された分岐予測を適切に利用できなかったことがパフォーマンス問題の原因だったと分析しています。
今回AMDは、次期Windows 11 Version 24H2はこの問題への対処が行われており、ユーザーはWindows 11 Version 24H2にアップグレードするだけでパフォーマンスが向上するはずだと述べています。
YouTubeチャンネルのHardware Unboxed(HwU)は、Windows 11 24H2によって、AMDプロセッサのパフォーマンスがどれだけ改善するかを確認するため、ゲームに関する複数のテストを実施しました。その結果、Ryzen 7 9700X(Zen 5)と7700X(Zen 4)は、Windows 11 23H2に対してそれぞれ11%と10%という素晴らしい平均パフォーマンス向上を示しいることが確認されています。
一方Intelプロセッサは24H2へアップグレードしても性能の向上は見られなかったとのこと。
AMDユーザーはWindows 11 Version 24H2へアップグレードすることで、新機能だけではなく性能向上の恩恵を受けることもできそうです。
[via Neowin]