コンピューター将棋ソフトと、プロ棋士5人が戦う第3回将棋電王戦の第1局が3月15日東京有明コロシアムで行われ、将棋ソフト「習甦」が菅井竜也五段に勝利しました(朝日新聞)。
習甦は中盤から優位を築き、終始菅井五段をリード(ソフトの形勢判断的にはですけど)。最後まで逆転を許さない安定した戦いぶりを発揮し、昨年阿部光瑠四段に負けた雪辱を果たしました。
今回将棋ソフト中5位の実力の習甦に若手強豪棋士が敗北したことで、今後のプロ側の戦いは厳しいものになりそうです。ソフトの貸出有り、かつクラスタ禁止という人間有利の条件だったのですが、ソフトの気力が毎年向上していくのに対し、人間側はそうもいかないので、しかたない面もあるのでしょう。
より興行重視に
誰もいない有明コロシアムの中で、ロボットアームの電王手君相手と対局する菅井五段の姿は相当シュールでした(虫が乱入してくるおまけつき)。冷静に考えるとプロ棋士がパソコンの前で直接手をさせば済むだけのことですが、興行的に絵になる事を重視してこのような形になっているのでしょう。
ちなみに、第2局に登場する将棋ソフト「やねうら王」は、本来許されないバグ修正のついでに棋力の向上も行われた件で炎上中(ニコニコインフォ、やねうら王のPVの件)。このプロレス的な展開も興行重視の姿勢の現れかもしれません。
昨年の悲壮感漂う対局と比べると、今年はちょっと盛り上がりに書けるかなといった感じですが、ニコニコ生放送自体は大盛況でした。次回対局は来週の土曜日です。