PCIe 4.0に対応したSamsungの人気SSD、「Samsung 980 Pro」の偽物が市場に多く出回っているとTom's Hardwareが注意を促しています。
Baidu Tiebaフォーラムには、最近、Samsung 980 Proを装った偽物に遭遇したという中国人ユーザーからの投稿が寄せられています。偽ドライブには、Samsung 980 Pro 2TBのステッカーが貼られていて一見、本物に見え、SSD管理ソフトのSamsung Magicianを騙すこともできたとのことです。
ステッカーを剥がすと、本物との違いが判明し、TSMCの12nmプロセスノードで製造されたMAP1602A PCIe 4.0 SSDコントローラーを使用していることが確認されます。SamsungのSSDコントローラは通常、競合他社よりも大きく、8nm Elpisコントローラを採用しています。
NANDに関しても、中国のチップメーカーのXtacking 2.0技術で構築されたYMTCの128層TLC 3D NAND(X2-9060)を使用していて、128層TLC 3D V-NANDを採用しているSamsung 980 Proと異なっています。
SSDコントローラーとNANDが異なるため、偽ドライブは本物のSamsung 980 Pro程のパフォーマンスを発揮することはできず、CrystalDiskMarkでシーケンシャル読み取り速度が約4.8GBps、書き込み速度が約4.5GBpsだったとのこと。本物はシーケンシャル読み取り速度が最大7GBps、書き込み速度が最大5Gbpsで、偽ドライブの性能は大きく下回っていることがわかります。
Samsung 980 Pro 2TB SSDとしして販売されていた偽ドライブは、Taobaoの中古市場Xianyuで、127.77ドル程度で販売されていたとのこと。正規の価格は169.99ドル程度であるため、安すぎる製品は要注意ということがわかります。