M4チップを搭載したMac上で、macOS Ventura 13.4より古いバージョンのmacOSが仮想化できないという問題が報告されていることがわかりました(The Eclectic Light Company)。
この問題は、M4 Mac上でmacOS Ventura 13.4より前のバージョンのmacOS VMを実行すると、黒い画面が表示されVMが起動しないというものです。VMをリカバリーモードで起動するように設定しても、バーチャライザーでどのような設定を行っても、VMがMac上に構築された場合でも同じように発生し、最初にVMを起動すると黒い画面が表示され、パーソナライズやセットアップが進まないとのこと。
現在回避策はみつかっておらず、macOS Ventura 13.4より前の古いOSを実行したい場合は、M1、M2、M3チップを搭載したホストMac上で実行する必要があるとされています。
なお、バグが発生しても、ホストのログに障害は記録されておらず、正確な原因は不明です。macOS 13.4でiBootがバージョン8422.121.1にアップデートされたことが関係している可能性があるものの、同様のアップデートが行われたmacOS 12.7でもバグが発生しているとのこと。
バグはカーネルブートの初期に発生する可能性が最も高く、現実的な解決策は、Appleが13.4より前のmacOSカーネルのバグを修正し、新しいIPSWイメージファイルを公布することだとされています。
ただし、Appleが修正したIPSWを公開する可能性は高くなく、古いmacOS環境を必要とする場合は、M1、M2、M3 Macを手元に残しておくほうが良いかもしれません。Hacker Newsでもこの問題に関する議論が行われています。