2025年8月12日に配信されたWindows 11 24H2のセキュリティ更新プログラム「KB5063878」以降、ユーザーから「SSDが消えた」「データが破損した」といった報告がSNS上で相次ぎました。特に日本のユーザーからの声が多く、コミュニティでは不安が広がっていました。
MicrosoftはSSD問題の調査をすすめており、9月3日Windows Latestに対し、「アップデートとの因果関係は確認されない」というコメントを提供したとのことです。
Microsoftのコメントは以下の通りです:
After thorough investigation, we have found no connection between the August 2025 update and the types of hard drive failures reported on social media
2025年8月のアップデートと報告されているSSDの障害との間に、直接的な因果関係は確認されませんでした
同社は引き続きユーザーからのフィードバックを監視し、問題が報告された場合は調査を継続するとしています。この内容は企業向けのサービスアラートに掲載されていた声明とほぼ同じで、あらためてSSD問題とWindowsの更新プログラムの関係を否定するものとなっています。
SSDが消える問題とは?
今回のSSDの問題は以下のような条件で発生したとされています:
- SSDの容量が60%以上使用済み
- 一度に50GB以上のデータを書き込む(例:大型ゲームのアップデート)
- ファイルコピー中にI/Oエラーやフリーズが発生
- SSDが「RAW」状態になり、BIOSからも認識されなくなる
ただし、これらの症状は非常に限定的で、再現性も低いことから、広範な影響はでていないと考えられています。
原因はアップデートだけではない可能性も
MicrosoftだけでなくSSDコントローラーを製造している半導体メーカーPhisonもこの問題への影響を否定するコメントを発表しており、SSDが消える問題の発生理由はいまのところ不明です。Microsoft以外のハードウェアパートナーによるドライバ更新や、特定の環境設定(Windows Sandboxの有効化)など、複数の要因が絡んでいる可能性も指摘されています。
SSDに関する問題が発生した場合、再起動やセーフモードでの修復が有効な場合があります。Feedback Hubや企業向けサポートチャネルを通じてMicrosoftに報告することで根本的な原因が解決される可能性もあります。