
Vim開発プロジェクトは2月14日(現地時間)、テキストエディタVimの最新バージョン「Vim 9.2」をリリースしました。
今回のアップデートには、Vim9スクリプトの強化、補完機能の刷新、Wayland対応など、現代的な開発環境に合わせた大規模な改善が含まれています。
補完機能が大幅進化: より賢く、より柔軟に
Vim 9.2の目玉のひとつが補完(completion)機能の強化です。
ファジーマッチ対応で候補選択が直感的になり、レジスタからの補完(CTRL-X CTRL-R)も可能となっています。completeoptにはnosort/nearestなどの新フラグ追加され、コマンドライン補完も自動ポップアップに対応しています。
補完まわりの改善は、日常的にVimを使うユーザーほど恩恵が大きい部分です。
Wayland 対応など、プラットフォーム最適化が前進
Linux/Unix版では、ついにWayland UIとクリップボードの正式サポートが追加されました。また、XDG Base Directoryに準拠し、設定ファイルは$HOME/.config/vimに配置されるようになります。
Windows GUIでも、ネイティブダークモード対応や、フルスクリーンの改善、高DPI向けのアイコン品質の改良等の変更が行われています。
UI の新要素:縦型タブパネル
従来の横タブラインに加え、縦型タブパネルが新しく追加されました。
画面構成の自由度が上がり、IDE 的な使い方に一歩近づいています。
Vim9スクリプトがさらに進化: Enum/Generics/Tuple対応
Vim9スクリプトも大きく改良されています。Enum(列挙型)、Generics(ジェネリクス)、Tuple(タプル)にネイティブに対応し、組み込み関数がオブジェクトメソッドとして統合されました。クラスには、protected_new()や:defcompileが追加されています。
これらの改良により、Vim9スクリプトはよりモダンで型安全な言語へと進化しています。
Diff モードが劇的に見やすく
Vim 9.2ではdiffの改良も行われ、視認性と精度が大幅に向上しています。
-
linematch アルゴリズムで類似行を賢く整列
-
diffanchors でアンカー指定し、複雑な差分も整列
-
inline:char / inline:word など、行内差分のハイライト強化
コードレビューやマージ作業がかなり快適になります。
デフォルト値の刷新
長年変わらなかったデフォルト設定が見直されました。
| オプション | 旧デフォルト | 新デフォルト |
|---|---|---|
history |
50 | 200 |
backspace |
"" | indent,eol,start |
fontsize (GTK)
|
10pt | 12pt |
showcmd |
Off | On |
ruler |
Off | On |
現代のハードウェアやワークフローに合わせた自然な変更となっています。
まとめ
Vim 9.2の変更内容は、補完の強化、Wayland対応、UI改善、Vim9スクリプトの進化、diffの刷新、デフォルト設定の変更など、日常利用からプラグイン開発まで幅広い層にメリットのある内容となっています。
Vimを日常的に使うユーザーにとって、環境面の快適さが大きく向上するアップデートと言えるでしょう。
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タイトル | Vim |
|---|---|---|
| 公式サイト | http://www.vim.org/ | |
| ソフトアンテナ | https://softantenna.com/softwares/6995-vim | |
| 説明 | viを拡張した高機能エディタ。 |

