Appleは現在、Mac用のオペレーティングシステムとしてmacOS(Mac OS X)を採用し続けています。現在のmacOSはバージョンアップを続けて洗練が進んでいますが、2001年にMac OS Xとして公開された当初は不安定な部分もあり、いわゆるClassic Mac OSの挙動を懐かしく思うユーザーも多かったのかもしれません。
クラシックなMac OSのウィンドウの挙動を再現することができるmacOS用アプリ「Front and Center」が公開されています。John Siracusa氏とLee Fyock氏によって作成された有料アプリで、アプリのウィンドウのどれか1つをクリックするとアプリの全てのウィンドウが前面に表示されるという機能を持ちます。
macOS Catalinaが32bitアプリの動作を許さなくなり、DragThingが動作しなくなったことから、このアプリを作成したと開発の経緯がブログで説明されています。
以下使用方法を説明します。
Front and Centerの使用方法
Front and CenterはMac App Storeで公開されている有料アプリです。試用版は存在せず使ってみたい場合には購入するしかありません。
アプリを実行するとメニューバーにアイコンが表示されます。
▲デフォルトでは「Classic」モードが有効で、ウィンドウをクリックすると、そのアプリのウィンドウが全て前面に表示されます。対して「Modern」を選ぶと標準の動作が有効になり、ウィンドウをクリックした場合、そのウィンドウだけが前面に表示されます。なおShiftを押しながらクリックすることでこの動作を逆転することもできます。
「Preferences」を選ぶと細かい設定を変更することができます。
▲「General」タブの「Behavior」は先ほど説明したウィンドウクリック時の動作です。「Trigger」はどのようなときに振る舞いを呼び出すかを決めるものです。「Window Click」はウィンドウをクリックしたときだけ、「Any Activation」はそのほかの場合も呼び出します。「Any Activation」に設定しておくと例えばタスクスイッチャで特定のウィンドウをアクティベートしたときアプリの他のウィンドウも前面に表示されるようになります。
▲「Exclude」は除外するアプリを指定します。
まとめ
Front and Centerは古き良きウィンドウの挙動をmacOSに再現するアプリです。クラシックMacに思い入れがない方でも、ウィンドウをまとめて操作したいという方には便利なアプリかもしれません。