iPhoneで意図せずモバイル通信量が増加する問題に悩まされています。
前回説明した通り、ネットワーク設定のリセットや、iCloud設定の個別の見直しによって問題が解決したかと思っていたのですが、その後、数日して元に戻り他の解決方法を探しました。
今回はMacRumorsのフォーラムに投稿されていた、iCloudキーチェーンをリセットする別の対処方法を紹介したいと思います。
この方法は、フォーラムの他の数名のメンバーが有効だったとコメントしており、自分の環境でも実際に効き目がありました。実行後2〜3週間後元に戻っていないので、この方法が有効だと思いたい電子書籍宇。
iCloudキーチェーンをリセットする
今回の方法はMacRumorsのフォーラムにluxnova氏が投稿していたものです。
同氏は8ヶ月以上前からこの問題に悩まされていて、Appleのエンジニアと協力して調査した結果「iCloudキーチェーンの同期」に問題があり、これが暴走してデータを大量に消費している事をつきとめたと説明しています。キーチェーンのオフ・オンや、バックアップと復元では効果がなく、iOSデバイスのiCloudキーチェーンと暗号化キーを完全にリセットする必要があるとのことです。
具体的手順は以下の通りです(番号は元の投稿とあわせています)。
- 作業の前にiPhoneをバックアップする(iCloudやパソコンで)。
- iCloudからサインアウトする。キーチェーンデータを保持するかどうか尋ねられたらスマートフォンに保持するを選択する。
- 「Face IDとパスコード」に進み、コードを入力してログインし、デバイスのパスコードを別のものに変更する。
- 再びiCloudにサインインする。
- 2FAでサインインしている場合も問題ない。
- 他のデバイスのパスコード(例えばMacのパスワード)を入力するように求められる。ここで「パスコードを忘れた」をタップし、他の同じようなプロンプトの中で「他のデバイスのパスコードを忘れた」と主張し続ける。これはキーチェーンのリセットプロセスの一部である。
- プロセスが完了すると、iCloudがApple IDの設定をアップデートするかどうかを尋ねてくる。更新されない場合はキーチェーンがオフになっているかどうかを確認し、オフになっている場合はオンにする。
- 古いパスコードの入力を求められるので、「後で」を選択する。他のデバイスのパスコードを求められるので「もう一度忘れた」を選択する。似たようなプロンプトのたびに、知っているのに忘れたと言い張る。
- キーチェーンを有効にするかどうかを尋ねられるので「すべてのパスコードを忘れた」を選択する。その後、任意のキーチェーンをリセットするかどうかを尋ねられるので「はい」をタップすれば完了。
リセットを実行してもキーチェーンに格納された各種パスワードはリセットされないとのこと。実行した結果、キーチェーンの暗号化キーがリセットされ、「書類と同期」がキロバイト単位になるそうです。
まとめ
iPhoneの「書類と同期」のモバイル通信量が激増する問題の対処法を説明しました。将来的にAppleのサービス側の変更や、iOSのアップデートによってこの方法が効かなくなる可能性がありますが、今現在困っている場合(2021年8月)試してみる価値はあると思います。