Appleが5年以上の研究開発期間を経て、少なくとも2つの折りたたみ式iPhoneのプロトタイプを積極的に製造しているとThe Informationが報じています(MacRumors)。
2つのiPhoneのプロトタイプは、クラムシェルのように縦方向に折りたたむことができ、まだ開発の初期段階で、2024年または2025年の大量生産計画には含まれていないとのこと。
Appleは、サイズの異なる2つの折りたたみ式iPhoneの部品について、アジアの少なくとも1つのサプライヤーに打診しているものの、折りたたみ式iPhoneがAppleの基準を満たさなければ、キャンセルされる可能性もあるとされています。
Appleは折りたたみ式iPhoneを以前から模索しており、当初の構想では閉じたときにディスプレイが外側に来るタイプを検討していた模様。ただしこのタイプは耐久性の問題があり、またiPhoneよりも厚くならないという要件を満たすことも、バッテリーやディスプレイ技術の制限により実現できなかったとのこと。
Appleは2020年頃に折りたたみ式iPhoneの開発を一時中断し、8インチディスプレイを搭載した、内側に折りたたむタイプの折りたたみ式iPadに方向転換します。このデバイスはポケットに入れて持ち運ばれることを想定していないため、iPhoneのような高い耐久性が必要なく、実現できる可能性が高いからです。
Appleのエンジニアは、折りたたみを繰り返すことで発生するディスプレイ中央の折り目をなくし、Apple Pencilの邪魔になる段差やくぼみがない、ディスプレイを完全にフラットにできるヒンジの設計を試しているそうです。Appleはこの折りたたみ式iPad用のディスプレイについて、LGやサムスンと協力していると報じられています。