Appleは先日、第10世代のiPadを発表しました。新モデルは全面ディスプレイやUSB-C端子の採用など、デザインが刷新された注目のモデルですが、価格の上昇によって安価なタブレットを求めているユーザーにとっては魅力的な製品ではなくなったとの批判も行われています。
最近のBloombergの報道によると、Appleはプラスチック製筐体のiPadや、これにあわせる安価なプラスチック製のキーボードを検討しており、セットで500ドル以下で販売する事を目標とした計画が進められていた事がわかりました(9to5Mac)。
この計画は最終的に放棄されたものの、安価なタブレットやラップトップと競合する製品を維持するため、第9世代のiPadの販売が続けられているとのこと。
iPad自体の価格は、第9世代iPadの329ドルから、第10世代iPadの449ドルへ確かに上昇していますが、問題はiPad本体の価格ではなく、アクセサリーの価格にあると9to5Macは指摘しています。
200ドル以下のChromebookでさえ、キーボードとトラックパッドがデフォルトで装備されているのに対し、iPad 10をノートパソコンとして使うためには、249ドルのSmart Keyboard Folioを追加購入する必要があり、合計としてM1 MacBook Airが買えるほどの価格となってしまうからです。
Microsoftも399ドルのSurface Go用に、トラックパッド内蔵の独自キーボードを100ドル以下で販売していて、iPadをキーボード付きで使用したい場合の価格が際立っています。
Apple製品のクオリティと低価格を両立するのは難しいチャレンジといえそうですが、かつての白/黒MacBookやiPhone 5cのように、別の素材で作られたiPadがあれば選択肢として興味を引かれるユーザーもうまれそうです。