Appleは最近、App Storeのガイドラインを変更し、iOSでエミュレーターアプリの配信を許可しました。
それにともない、ProvenanceやDelta、RetroArch、PPSSPPなどさまざまなゲーム機のエミュレーターが公開されていますが、PCのエミュレーターを許可する事はないようです。
PCエミュレーターアプリ「UTM」の登録申請が却下されたのに続き、DOSエミュレーター「iDOS 3」の登録も却下されたことが明らかとなっています(The Verge)。
Appleはこれら2つのアプリについて、App Review Guidelinesのガイドライン4.7(レトロゲームのエミュレータを許可するルール)に違反していると説明しています。iDOS 3の開発者であるChaoji Li氏は、Appleから「このアプリはエミュレータ機能を提供しているが、特にレトロゲーム機をエミュレートしているわけではない。レトロゲーム機のエミュレータのみがガイドライン4.7に該当する」とA説明をうけたとのこと。
「準拠するためにどのような変更を加えるべきか」と尋ねても、「レトロゲーム機とは何か」と尋ねても、具体的な回答は得られなかったそうです。
一方UTMの場合は、UTM SEで、レトロなWindows/DOSゲームが実行できるかどうかに関わらず「PCはコンソールではない」という理由で登録が却下されたそうです。
Update: Apple has reached out and clarified that the notarization was rejected under rule 2.5.2 and that 4.7 is an exception that only applies to App Store apps (but which UTM SE does not qualify for).
— UTM (@UTMapp) June 10, 2024
なおUTMの場合は、アプリが自己完結型でなければならず、「他のアプリを含むアプリの特徴や機能を導入または変更する」コードを実行することはできないと定めたガイドライン2.5.2に違反しているとも指摘されています。
iDOS 3やUTMがレトロゲーム機のエミュレーターであると言い張るのには無理がありそうですが、Appleがなぜレトロゲーム機のエミュレーターだけを許可したのかに関する謎はのこされています。