M1チップを搭載したMacで、Linuxを動作させることを目指すプロジェクト「Asahi Linux」のグラフィックドライバの開発が進み、オープンソースのドライバーを使用して最初の三角形の描画に成功したことがわかりました(Phoronix)。
昨年以来、Asahi Linuxの開発者であるAlyssa Rosenzweig氏が、グラフィックス関連のリバースエンジニアリングを担当し、初期のApple M1コードをMesaに実装しています。Appleがプラットフォームの仕様やドライバを公開しないため、OpenGLドライバの開発のために、macOS上でリバースエンジニアリング作業が行われました。
Asahi Linuxでは現在、基本的なフレームバッファードライバとOpenGLアクセラレーションのためにLLVMpipeを使用していますが、今回は、開発者が取り組んでいるオープンソースのドライバスタックによって、最初の三角形のレンダリングに成功した模様。
開発者のAsahi Lina氏は、Asahi Linuxで三角形が描画できたという朗報を共有しています。
First triangle ever rendered on an M1 Mac with a fully open source driver! 🎉🎉🎉🎉 https://t.co/cyLeQRpJ4x
— Asahi Linux (@AsahiLinux) June 1, 2022
Apple M1上でOpenGLゲームを、高いパフォーマンスでプレイできるようになるにはまだしばらくかかりそうですが、将来的には優秀なオープンソースドライバーが実装されることが期待できそうです。