Googleは6月6日Twitterに、Google ChromeのmacOS版が最高得点を獲得した過去のバージョンより20%高速化し、AppleのSpeedometerベンチマークでスコア360を超えたという謎めいた情報を投稿しています(gHacks)。
Speed has shaped our work since #Chrome’s launch in 2008. Three months ago, we recorded the highest score on Apple’s Speedometer — and now, Chrome is 20% faster on Mac, scoring over 360. pic.twitter.com/FO3t06c9p3
— Chrome (@googlechrome) June 5, 2022
Speedometer 2.0は、Appleが開発したWebブラウザのベンチマークツールで、2014年の公開以来、メジャーなブラウザがライバルと比較していかに高速化をアピールするマーケティングツールとしても利用されています。
Googleは2022年3月に「How Chrome Became the Highest Scoring Browser on Speedometer, Ever」と題したブログ記事を公開し、Chromeで長年行ってきたパフォーマンス改良のための技術的な詳細に関して解説しました。
ブログでは、V8 Sparkplug JavaScriptコンパイラの実装と、短いビルトインコールにより、Chromeのオーバーヘッドを削減し、メモリに関するパフォーマンスが向上したことや、ThinLTO(Link Time Optimization)が、パフォーマンス向上に重要な役割を果たしたこと、CPUの脆弱性Spectre対策のためにパフォーマンスをおとさざるをえなかった事情などを知ることができます。
ベンチマークで大きな飛躍をもたらしたのはソフトウェアではなくハードウェアの変更で、GoogleはAppleのM1プロセッサが、Intel CPUと比較して圧倒的に優れていると称賛しています。
今回のツイートでは、技術的な詳細が省略されており、開発過程でどのような改良が施されて、20%の高速化がなし遂げられたかは説明されていません。今後ブログ記事で説明されることを期待したいと思います。