最近、AIを利用してコードを書くことが当たり前になってきました。特に「Claude Code」や「Gemini CLI」といったAIエージェントは、バグの修正や問題の解決を即座に行ってくれることから人気を集めています。
しかし、これらのAIエージェントによって「問題の原因」と「解決策」を知ることはできるけれど「学んだ」とは言えない、そんな感覚を抱いている人もいるようです。
RedditのユーザーのSpirited_Magazine515氏は、次のような投稿を行い、AI開発時代の悩みを打ち明けています。
Every error creates an opportunity to learn, but since we're in the Claude Code era, we always let it fix the issues for us, and I feel like I learn nothing. I know the issue and solution after it's fixed, but I feel like I'm learning nothing.
すべてのエラーは学びのチャンスになる。でも『Claude Codeの時代』になってからは、エラーが出てもいつもAIが直してくれるから、自分では何も学べてない気がする。問題とその解決策はわかるんだけど、結局、身についてる実感がないんだよね。
同氏は、自分で試行錯誤する時間が削られたことで、プログラミングスキルが深まらないのではという懸念を抱いているようです。
AIは学びを奪うのか?
AIツールの進化により、開発効率は圧倒的に向上しました。しかしその一方で、「ミスを通じて学ぶ」というプロセスは薄れつつあります。ボタンひとつで問題が解決すると、背景にあるロジックや設計思想を深く掘り下げる機会が減ってしまうのです。
GoogleやStack Overflowの時代も同じだったという意見もありますが、その頃は、多くの情報源を読み、さまざまな提案や採用された解決策を試すことが必要でした。
最適な解決策を探すための努力が必要で、何が機能し何が機能しないかを学ぶことができ、バグを修正した際には、何かを学んだという実感を得ることができていました。
解決策は「使い方」の見直し?
この問題に対し、「AIが答えを出すから学べない」というのは、旧来の学習観に縛られているという指摘や、複雑なコードベースの理解が加速し、特に中〜上級者にとって、より高次の学びに集中できる環境を提供しているという意見もあります。
また、「AIにすべて任せる」のではなく、「ヒントや選択肢として使う」ことが大事だという使い方の見直しをアドバイスしているユーザーもいます。例えば以下のような方法です:
- AIにまず答えさせたあと、自分で理由を説明してみる
- あえてAIの提案を批判的に検証する
- 修正前後のコードを比較して何が変わったかを言語化する
Google方式に慣れていた開発者も、AIを利用した新しい開発方法に馴染んでいくしかないのかもしれません。