明日いよいよ第2回電王戦の第5局・最終戦が行われます。人類代表は現役A級棋士の三浦弘行八段。コンピューターソフトは2012年世界コンピューター将棋選手権に優勝したGPS将棋です。
第2回電王戦はプロ棋士5対コンピューターソフト5の団体戦で行われており、今までの所プロから見て1勝2敗1分という結果になっています。人類劣勢ですが最終的に三浦八段が快勝すればこれまでの評価をチャラにすることも十分可能ではないでしょうか。
三浦弘行八段ってどんな棋士?
Wikipediaによると、「研究家として知られ、子供時代から親交のある行方尚史の評する所、広い局面より、狭くて深い局面、いわゆる「局地戦」で強さを発揮すると言う」と説明されています。
得意の研究で、GPSの苦手とする局面に誘導することができれば、第1局のように攻めつぶすことも十分期待できそうですね。
ちなみにA級棋士というのはA級順位戦で戦う棋士の事。2012年のA級順位戦では三浦弘行八段は3位でした。順位戦とは持ち時間が異なりますが、これは期待できる。
GPS将棋って?
GPS将棋は東京大学で開発されている将棋ソフト。強さの秘密は、東京大学にある約700台以上のPCを接続しクラスタを構築して戦うことですね。他のソフトが割と少ない数のPCでがんばっていたのに比較すると…圧倒的です(Puella αで3台接続でした)。読みの深さがPCの台数に比例するわけではないとはいえ、強さに貢献するのは間違いないことなので、かなりの強敵だと予想されますね。
第2回将棋電王戦/QandAにGPS将棋開発チームからの情報が掲載されていました。これによると使用するハードは学生用端末のiMacが主力みたいです。
東京大学駒場キャンパスにある計算機を用いてリモート参加する. メインは,東京大学情報基盤センターの教育用計算機システムの学生用端末 (iMac: Intel Core i5 2.5GHz 4core, 4GB) 667台 (予定) である. 他に数台のサーバやデスクトップPCも加える予定.
またこんな意気込みも。
6年ぶりの現役プロ棋士の方々とコンピュータ将棋の対局が実現することを大変嬉しく思う。出場チームの一員としては、鑑賞に堪える棋譜を残せるようしっかり準備したいと考えている。 コンピュータ将棋プログラムは様々な開発者の貢献や研究の公開によって進歩してきた。今回の対局はこれまでの進歩を問われる場とも位置づけられるので、しっかり準備したい。
コンピュータプログラムとプロ棋士の対局を一局でも多く残すことが未来への財産になると考えているので,5対5の対局が実施されることは意義深いことと感じた.GPS将棋は2011年の世界コンピュータ将棋選手権では6位だったが,2012年の世界コンピュータ将棋選手権で優勝し,結果としてプロ棋士と対局する貴重な機会を得られて光栄である.
twitterで公開しているGPS将棋の指手を最近は将棋世界でも取り上げていただいているようで,研究者としてはコンピュータ将棋の強さに期待したい.
勝敗とは別に、鑑賞に堪える棋譜を残せたら良い。
意外ですが、2011年は6位だったんですね、そこから2012年優勝したのは急激な進化があったのかな?
とりあえずプレミア必須かな?
間違いなく注目度が高い1戦なので、ストレスなくみるためにはプレミア登録しないとだめかもしれません(ニコニコ生放送では他にも将棋名人戦の放送をしてたりするので将棋好きは元はとれるかも)。ゲストで人気作家の貴志祐介氏がくるのもみのがせません。
美しい棋譜もいいけれど勝負に拘った戦いもみたいです。今から正座して明日を待ちたいと思います。