Appleは先日、App Storeのガイドラインを変更し、レトロゲーム機のエミュレーターの配信を許可しました。
その後、ゲームボーイのエミュレーターアプリ「Delta」が公開され、これに続くエミュレーターの登場が待たれているなか、Wiiとゲームキューブのエミュレーター「DolphiniOS」はApp Storeでリリースされそうもないことが確認されています(The Verge)。
DolphiniOSの開発者OatmealDome氏によると、DolphiniOSは、JIT(Just-In-Time)コンパイラを使用していて、ゲームのパフォーマンスを向上させています。Appleは、サードパーティ製アプリがJITコンパイラを使うことを認めておらず、唯一の例外はEUのSafariと代替Webブラウザに限定されています。Appleに対し、JITを認めるように要求したものの、数週間前に拒否されたとのことです。
Even with the recent App Store policy changes, DolphiniOS still cannot be submitted to the App Store due to Apple's restrictions.
Dolphin requires access to JIT support for fast CPU emulation, but Apple continues to heavily restrict access to this feature.
— DolphiniOS (@DolphinforiOS) April 14, 2024
JITのかわりにインタプリタを使用する方法もあるものの、その場合はゲームが何倍も遅くなります。
OatmealDome氏は、iPhone 15でJITのかわりにインタプリタを使用し、Wiiエミュレーターで実行するマリオカートのパフォーマンスがいかに低くなるかを動画で示しています。
レトロゲーム機のエミュレーターが許可されるラインはまだ不明確で、著作権がらみの圧力により、一度許可されたアプリの配信が停止する可能性も高いと考えられています。