macOS SierraではSiri for Macなどさまざまな新機能が追加されています。ところが新機能の代償のためか、従来利用できていたGPU切替ツールgfxCardStatusがうまく利用できない問題が発生していました。
オンボード、外部GPUの状態を表すチェックマークの表示がおかしくなるだけでなく、gfxCardStatusを起動するだけで外部GPU(単体グラフィック)が動いてしまうようになっていたのです。
本日紹介する「gfxCardStatus.i」はこの問題を解決するためのgfxCardStatusのフォークです。開発が停止している本家gfxCardStatusのソースコードを元に「Integrated-Only」パッチを取り込み、できるだけ外部GPUが起動しないようになっています。さらにmacOS Sierraで発生するさまざまな問題にも対応しています。
GPUの切替制御はカーネル内で勝手に実行されてしまう場合があるため完璧ではありませんが、できるだけ外部GPUを利用しない設定でMacを使いたい方は注目のアプリです。
gfxCardStatus.iの使用方法
gfxCardStatus.iを起動するとメニューバーにアイコンが表示されます。「i」がオンボードグラフィックス、「g」が単体グラフィックスを利用して動作していることを表しています。
アイコンをクリックするとGPUの設定を変更することができます。初期状態は「自動切り替え」で、これはgfxCardStatus.iを起動していない場合と同じ挙動となります。
「オンボードグラフィックのみ」を選択すると、できるだけCPU内蔵のGPUを利用する設定となります。
先ほどのべたように、カーネル内部で勝手にGPUが切り替わる場合があるため、必ずしもオンボードグラフィックのみで運用できるわけではありません。できるだけオンボードグラフィックを使用する、ベストエフォート設定だと思うと分かりやすいと思います。
環境設定
環境設定はオリジナルのgfxCardStatusと同じです。
▲環境設定では自動起動設定が可能です。
▲電源ソースレベルのGPUスイッチ機能はとある理由で廃止されました。その理由が知りたい場合は「Why?」をクリックしてみてください。
GPUに爆弾を抱えている方におすすめ
MacBook Pro 2011ではGPU故障に関するリペアエクステンションプログラムが発動しており、修理後のMacでもやはりGPUを積極的に利用したくないという方は多いと思います。
macOS Sierraでは古いフレームワークを使用しているアプリを起動すると、何故か単体グラフィックが起動する挙動となっているため、gfxCardStatus.iを使用してGPUの状態を把握しておくと安心できると思います。
タイトル | gfxCardStatus.i | |
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公式サイト | https://github.com/steveschow/gfxCardStatus | |
ソフトアンテナ | https://softantenna.com/softwares/7504-gfx-card-status.i | |
説明 | MacBookProで内部GPU/外部GPUどちらを使用しているか表示するユーティリティ。macOS Sierra対応。 |