バージョン管理ツールGitで管理したくないファイルを指定する.gitignoreファイル。XcodeやVisualStudioといったIDEでは独自の設定ファイルを生成するため何を無視すれば良いのか毎回手作業で指定するのはかなり面倒くさい作業となっています。
本日紹介する「gibo」はこの.gitignoreの雛形を素早く作成することができるコマンドラインツールです。
言語や開発環境を指定するだけで適切な.gitignoreを作成することができるのです。
インストール
MacでHomebrewを使っている場合brewコマンドでインストールできます。
brew install gibo
その他の環境でも、giboをダウンロードしてパスの通ったディレクトリにコピーし、実行権限を付加するだけで完了です。
chmod +x /path/to/gibo # 実行権限を追加
gibo -u # 初期化
Windows環境の場合scoopというツールを使ったインストール方法が紹介されています。こちらは公式サイトでご確認ください。
実行方法
例えばSwift用の.gitignoreを生成したい場合、次のように実行します。
gibo swift > .gitignore
複数の設定を同時に指定することもできます。
gibo xcode swift > .gitignore
この場合Xcode用の.gitignoreとswift用の.gitignoreが順に連結された状態で出力されます。ただしSwiftの設定にはXcode用の除外指定が含まれているためこの場合あまり意味がないかもしれません。
指定できる言語や環境は「gibo -l」で確認できます。
giboではgithub.com/github/gitignoreに収集されている.gitignoreファイルをコマンドラインから利用しています。
その他bashやzshといったシェル用の補完ファイルも準備されています。giboをさらに便利に使いたい場合.bashrcや.zshrcから、.gibo-completion.bashや、.gibo-completion.zshを呼び出すように設定します。
source ~/.gibo-completion.zsh
▲zshの場合
まとめ
実際はgiboの出力した.gitignoreにさらに手を入れる必要があると思いますが、最低限の設定を素早く作成することができるツールとして便利です。
なおgiboとは.gitignore boilerplates(.gitignoreの雛形)の略称とのこと。コマンドの名前を忘れないために由来も覚えておくとよいかもしれません。
なおRubyで作られた同様のツールgemignoreというものも存在しているようです。