Git開発チームは2月6日(現地時間)、分散型のバージョン管理システム「Git」の最新版「Git 2.3.0」をリリースしました(Phoronix、GitHub Blog)。
Git 2.3.0では、多くの改良や、パフォーマンスの向上、不具合の修正がおこなわれており、完全な変更リストはリリースノートで確認することができます。
Git 2.3.0の注目の新機能の一つは「Push to deploy」です。従来ワーキングコピーの内容をサーバーのリポジトリに反映する場合(デプロイする場合)、サーバーに一端ログインして「git pull」する必要がありました。Push to deployは、この作業を不要とする新機能で、サーバーリポジトリで以下のコマンドを実行すれば使えるようになります。
$ git config receive.denyCurrentBranch updateInstead
サーバーに.gitディレクトリが含まれる、デプロイ中にサーバーのファイルの状態が中途半端な状態になる可能性がある、ビルドステップが必要な場合は使えない、などの制限がありますが、素早く簡易的なデプロイ方法として便利な方法かもしれません。
その他、既存のクローンのデータを使って高速にクローンする機能や、git pushの挙動の変更、柔軟なsshコマンドの実行を可能にするGIT_SSH_COMMANDシェル変数の追加なども行われています。