GNU Hurd開発プロジェクトは10月31日(現地時間)、GNUの開発するオペレーティングシステム「GNU Hurd」の最新版「GNU Hurd 0.7」と、ベースとなるマイクロカーネル「GNU Mach」の最新版「GNU Mach 1.6」をリリースしました(リリースノート、Phoronix、Hacker News)。
GNU Hurd 0.7では、EXT2ファイルシステムにおけるノードキャッシュの改善や、ネイティブfakeroot toolの提供、新しいrpcscanユーティリティの追加、および、長く存在したファイルシステムトランスレーターに起因する同期バグが修正されています。
GNU March 1.6では最新コンパイラとの互換性を高め、ロックデバッグ用機構の改善および不具合の修正、非特権ユーザーの書き込み時のメモリ使用量の削減、システム時刻が変更された場合にもuptimeが正確な値を返すための、カーネルブート時からの相対時間を保持する改良などが行われています。
Phoronixは、(今のところ)GNU Hurdはモダンなハードウェアで動作するためのサポートが欠落しているため、もっとも簡単に試す方法は、QEMU上でDebian GNU/Hurdを動かすことだと指摘しています。粘り強く開発が続けられているGNU Hurdですが、実マシンで動かせる日はまだ近くなさそうです。