9to5Macは4月1日(現地時間)、独自に入手したiOS 14の初期ビルドの情報から、AppleがiOS 14のiCloudキーチェーンを改良し、1PasswordやLastPassのような競合ソフトに実装されている各種機能を追加しようとしている事が分かったと報じています(The Verge)。
iCloudキーチェーンはパスワードを安全に保存し、iPhone等でパスワードを自動入力する際に活用することができる機能です。モバイルデバイスで長いパスワードを入力する際に大変便利な機能ですが、競合ソフトのように、パスワード変更のためのリマインダや、2要素認証(2FA)のサポートは利用できませんでした。
これがiOS 14では、パスワード変更のためのリマインダや、2FAのサポートが追加され、より本格的なパスワード管理ツールに生まれ変わるとのことです。なお2FA認証のサポートでは、SIMハックなどのバイパス方法が見つかったSMS認証や、電子メール認証への依存を脱却することが目標にあるとされていますが、Google Authenticatorのような独自の認証機能を追加する予定があるのかどうかまでは不明です。
iCloudキーチェーンは、iPhoneやiPad、MacといったAppleデバイスでしか利用できないという制限があるものの、1PasswordやLastPassといった有償のサブスクリプションサービスに加入しなくても安全なパスワード管理が可能になる事は多くのユーザーにとって歓迎すべき事だといえそうです。