Reutersは、元従業員の証言を元に、世界的なセキュリティ企業Kaspersky Labが、ライバルのアンチウィルスソフトに対する妨害工作を行っていたと伝え、注目を集めています(ロイター日本語版、The Next Web、スラド)。
証言によると、妨害工作は10年以上前から行われており、2009年から2013年にかけてピークに到達。Eugene Kaspersky氏が、自社のアンチウィルス技術が他社に盗用されていると考え、ライバルを罰するために始まった行動のようです。
具体的な妨害方法は、Googleの運営するVirusTotalに、正規のファイルに危険なコードを混ぜ込んで提出し、VirusTotalのデータを利用するライバルソフトのマルウェア検出エンジンが正規のファイルをウイルスとして誤検出するよう仕向けるというもの。
Kaspersky Lab、および創業者Eugene Kaspersky氏は当然のことながらこの報道を強く否定しています。
Our company has never conducted any secret campaign to trick competitors into generating false positives to damage their market standing. Such actions are unethical, dishonest and their legality is at least questionable.
I don’t usually read @reuters. But when I do, I see false positives. For the record: this story is a complete BS: https://t.co/m0Rcy2Vm6Y
— Eugene Kaspersky (@e_kaspersky) 2015, 8月 14
以前からセキュリティ企業のマッチポンプ疑惑が巷で根強くささやかれているだけに、今回の報道はかなりの話題となりそうです。