The Linux From Scratchコミュニティトは9月1日(現地時間)、「LFS(Linux from Scratch Version) 12.0」をリリースしました(LFS News、Phoronix、Hacker News)。
Linux From Scratchは、ソースコードから自分独自のLinuxシステムを構築することを目指すLinuxディストリビューションの一種です。具体的な方法を説明したドキュメントがオンラインで公開されており、ファイルダウンロードしてローカルで閲覧することも可能です。
Linux From Scratch 12.0の主な変更点としては、binutils-2.41、gcc-13.2.0、glibc-2.38へのツールチェインのアップデートが挙げられています。合計38のパッケージが更新され、読みやすさを向上させるための本文の更新や、Linuxカーネルのversion 6.4.12への更新も行われています。
その他の重要な変更点は以下の通りです:
- libxcrypt を独立したパッケージとして追加。以前はこのパッケージは glibc に含まれていた。
- sysVバージョンの本では、udevがsystemdのtarballから直接抽出されるようになった。この変更には Pythonモジュールjinjaとmarkupsafe のビルドも必要。
- 新しいパッケージpkgconfがpkg-config の代わりに使われるようになった。
- 新しいPythonモジュールflit-coreがwheelモジュールの必須依存として追加された。
- 前回の安定版以降、LFS へのコミットは234件あった。
Linux From Scratch 12.0の詳細については、リリースのアナウンスで確認することもできます。