現在LinuxをM1 Macに移植するプロジェクトがAsahi Linuxによって進められています。
今年の8月にはGPUアクセラレーションが不足しているものの、GNOMEデスクトップの起動に成功したことが明らかになっていましたが、その後各種のドライバーを移植する作業が順調に進められていることがわかりました(9to5Mac)。
PCIeバインディング、PCIeドライバー、USB-C PDドライバーはマージされ、Princtrlドライバー、I2Cドライバー、ASC mailboxドライバー、IOMMU 4Kパッチ、Device Power Managementのレビューが進められているとのことです。
開発チームは、「AppleはSoCの世代を超えてハードウェアインターフェースの互換性を保つことに重点を置いているユニークな企業」で、私たちは「M1で動作するだけでなく、将来のチップでもそのまま動作する可能性のあるドライバーを書くことが出来るユニークな立場にある」と作業の意義を説明しています。開発チームはM1X/M2チップでLinuxを起動するために十分なドライバの前方互換性を確保する必要があるとしています。
M1 Mac上のLinuxは、新しいドライバのおかげで高速化が実現し、デスクトップ用のLinuxマシンとして実用的に使用できる模様。GPUアクセラレーションはまだないものの、M1のCPUは非常に強力で、ソフトウェアレンダリングのデスクトップでも、ハードウェアアクセラレーションを備えたRockchip ARM64マシンなどよりも高速に動作するとのことです。
M1 MacへのLinux移植作業の進捗状況の詳細はこちらで確認可能です。