Appleが今年の秋に正式公開する「macOS 10.14」と「iOS 12」では、OS本体にさまざまな新機能が追加されるだけではなく、その周辺の各種サービスの充実も行われます。
App Storeに関する機能としては、開発者から多くの要望がよせられていた機能の一つである「有料アプリの無料試用」の提供が可能になることがわかりました(9to5Mac)。
あらたに追加される無料試用機能に関しては、WWDCのセッション動画「Best Practices and What’s New with In-App Purchases
」にて詳しく説明されています。これによると非サブスクリプション型有料アプリの無料試用は以下のように機能します。
- 非サブスクリプション型のアプリで無料試用を提供できる
- アンロックするための非消耗型のアプリ内課金追加した無料アプリとして提供する
- 試用期間: 非消耗型のアプリ内課金でtier 0に設定する
- 命名規則: 14日間の試用
開発者まはユーザーに対し以下の項目を明示する必要があります。
- 試用期間
- フル機能をアンロックするためのコスト
- 試用期間終了後に失われる機能やコンテンツ
要するに、既存のサブスクリプション機能とアプリ内課金を組み合わせ、有料アプリの無料試用版の提供が可能となるようです。
今回の無料試用版の実装に指定は、Mac用ブログエディタを開発するDaniel Jalkut氏のように「模造の無料試用」であると批判する開発者も存在し、実際どの程度の開発者が利用することになるのか注目を集めそうです。
なおJalkut氏は、無料試用可能なアプリがApp Storeの「無料アプリ」に表示されることや、無料版を提供するために必要となる、ユーザーに対する制限の通知や、アプリ内購入、アプリ機能のアンロックなどさまざまな作業を開発者側で行う必要がある事、ユーザーに混乱を招きやすい事を、問題点としてリストアップしています。