Appleは先日、macOSの最新版「macOS Mojave」を公開しました。
残念ながらmacOS Mojaveのインストール要件はmacOS High Sierraから大きく変更となり、基本的には2012年以降に発売されたMacに限定されています。
サポート対象外のMacにはmacOS Mojaveは正攻法ではインストールすることができませんが、この制限を回避し、無理矢理macOS Mojaveを動かそうとする有志が存在します。
今回はMacRumorsのフォーラムのスレッド「macOS 10.14 Mojave on Unsupported Macs Thread」にまとめられた、「macOS Mojave Patcher Tool」の現状をまとめてみたいと思います。
目次
サポート対象のMacは?
記事執筆時パッチツールのサポートするMac一覧は以下の通りとなっています:
- Early-2008 or newer Mac Pro, iMac, or MacBook Pro:
- MacPro3,1
- MacPro4,1
- iMac8,1
- iMac9,1
- iMac10,x
- iMac11,x (systems with AMD Radeon HD 5xxx and 6xxx series GPUs will be almost unusable when running Mojave. More details are located in the Current Issues section below.)
- iMac12,x (systems with AMD Radeon HD 5xxx and 6xxx series GPUs will be almost unusable when running Mojave. More details are located in the Current Issues section below.)
- MacBookPro4,1
- MacBookPro5,x
- MacBookPro6,x
- MacBookPro7,1
- MacBookPro8,x
- Late-2008 or newer MacBook Air or Aluminum Unibody MacBook:
- MacBookAir2,1
- MacBookAir3,x
- MacBookAir4,x
- MacBook5,1
- Early-2009 or newer Mac Mini or white MacBook:
- Macmini3,1
- Macmini4,1
- Macmini5,x
- MacBook5,2
- MacBook6,1
- MacBook7,1
- Early-2008 or newer Xserve:
- Xserve2,1
- Xserve3,1
またサポートするビデオカードはこちらです:
- Pre-Metal AMD video cards (Radeon HD 6xxx series and older)
- Pre-Metal Nvidia video cards (GeForce 5xx series and older)
- Pre-Metal Intel video cards (Intel HD Graphics 3000 and Intel HD Graphics Arrandale)
だいたいのところ2008年以降のMacを対象としていることがわかります。
現在の問題は?
macOS MojaveではMetal関連の不具合が発生している模様です。
- グラフィックの異常: Metal以前のビデオカードを使用している場合、ライトテーマでは暗いグレーのメニューバーや、Finderのサイドバーが表示される。ダークモードではこれらの不具合が存在しないかわりに、ウィンドウコーナーやDock、メニューバーなどで部の描画がおかしくなる不具合がある(透明度を下げるワークアラウンドが存在)
- AMD Radeon HD 5xxx / 6xxxシリーズGPUアクセラレーション: 現状、完全なグラフィックアクセラレーションは不可能
- Early-2008 Mac Pro (MacPro3,1) GPUサポート: Mojaveを実行している場合、Metal互換でMojaveでサポートされている場合でもより新しいAMDカードを使用することが出来ない
- iSightカメラ: iSightカメラが正常に動作しないマシンあり
- トラックパッド: MacBook5,2ではマルチフィンガージェスチャーが正しく動作しない
- Wi-Fiが動かないマシーンもある: Broadcom BCM4321 Wi-Fiモジュールを使用しているMacではWi-Fiが動作しない
- App Storeクラッシュ: App Storeに埋め込まれた動画のせいでクラッシュか。ビデオ自動再生を無効にすることで回避できる
またハードウェアごとに固有の不具合もまとめられていますので、詳しくはフォーラムの情報をご確認ください。
グラフィック問題が厳しいかも
macOS MojaveはMetail APIをサポートしたMacが必要ということもあり、ツールを利用して非互換Macに無理矢理インストールした場合、グラフィックに関連した不具合が発生している模様です。
実際に確認したわけではありませんが、実験用ならともかく現状では、常用するには厳しい部分があるのかもしれません。
なおmacOS Mojave Patcher Toolの具体的導入手順は、公式サイトで説明されています。