現在開発者やベータテスター向けのベータ版ソフトウェアが公開されている「OS X El Capitan」。秋の正式リリースに向け着々と準備が進んでいます。
今のところ「OS X El Capitan」用の「MacPorts」インストールパッケージは公開されていませんが、自力でソースコードからインストールすれば使用することは可能な様子。
今回はOS X El Capitanで、MacPortを使用する方法を説明します。
自力でmakeする
ソースコードからMacPortsをインストールする方法は、公式サイトで説明されています。以下の手順に従います。
- MacPorts-2.3.3.tar.bz2 をダウンロードしてターミナルを起動。
- tar xjvf MacPorts-2.3.3.tar.bz2 で展開
- cd MacPorts-2.3.3
- ./configure && make && sudo make install
コンパイルにはXcode Command Line Toolsが必要です。しかし、ターミナルでgccやmakeを実行すると、自動インストール処理が走るので、意識的にインストールしなくても大丈夫でした(もちろんあらかじめインストールしておいても良いと思います)。
あとは/opt/local/binにパスを通しておけば、普通にportコマンドを使用することができます。
Emacsを問題なくインストールできることを確認しました。
おまけ: rootlessも問題なし
OS X El Capitanで心配だったのは、新しく追加された機能「System Integrity Protection(通称rootless)」によって、MacPortsが動かなくなるのではいかという事でした。
しかし、調べてみるとrootless有効状態で書き込めなくなるフォルダは、/System、/bin、/sbin、/usr(/usr/localは除く)であるため、/opt以下にファイルがインストールされるMacPortsは影響がありません。また、各種常駐ソフトを動かすためのlaunchctlの設定ファイルを書き込むフォルダも/Library以下なのでこちらも問題なさそうです。
ということで、System Integrity Protectionが有効なままでも、MacPortsやHomebrewは問題なく動かせそうです。
MacPortsやHomebrewがどうなるか心配な方は「OS X El Capitan」を仮想環境等に実際にインストールして確かめてみると良いかもしれません。