Microsoftが先日公開した、Windows 7用の月例品質ロールアップKB4480970をインストールすると、KMS(キーマネージメントサービス)を使用している環境で、ライセンス認証エラーが発生するという不具合が報告されています。
KB4480970の既知の不具合にすでに掲載されている情報ですが、この内容が書き換えられ、問題の詳しい説明や解決方法が追加されていることがわかりました(gHacks)。
現在この不具合の症状に関して、以下のように説明されています。
Some users are reporting activation failures and "Not genuine" notifications starting around January 8, 2019, or later, on volume-licensed Windows 7 KMS clients. Notifications may state:
ボリュームライセンスを取得したWindows 7 KMSクライアントで、2019年1月8日以降、ライセンス認証の失敗および "正規品ではない"という通知が報告されています。
- "Windows is not genuine(Windowsは正規品ではありません)."
- "Your computer might be running a counterfeit copy of Windows(お使いのコンピュータはWindowsの偽造コピーを実行している可能性があります)."
- On screen errors and logged events reference "0xC004F200 (non-genuine)."(画面上またはイベントログに0xC004F200が記録される)
またワークアラウンド(回避方法)として、エラーの発生時期がKB4480960とKB4480970のリリース日と一致しているものの、これら更新プログラムがエラーの原因ではなく、Microsoftが運営しているライセンス認証サーバーに問題があったと原因が説明されています。
サーバーはすでに修正済みで、依然として問題が発生する場合「Activation failures and "not genuine" notifications around January 8, 2019, on volume-licensed Windows 7 KMS clients」と題したドキュメントに従って作業すると良いとのこと。
同ドキュメントには不具合に関係しているのはKB971033で、KB971033がインストールされている場合、以下の手順にしたがって作業すると問題が解消するという解決策が掲載されています。
手順は以下の通りです。
- 管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行。
wusa /uninstall /kb:971033
- 管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行。
dism /online /Remove-Package /PackageName:Microsoft-Windows-Security-WindowsActivationTechnologies-Package~31bf3856ad364e35~amd64~~7.1.7600.16395
- KB971033がアンインストールされているのを確認した後、管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行。
net stop sppuinotify sc config sppuinotify start= disabled net stop sppsvc del %windir%\system32\7B296FB0-376B-497e-B012-9C450E1B7327-5P-0.C7483456-A289-439d-8115-601632D005A0 /ah del %windir%\system32\7B296FB0-376B-497e-B012-9C450E1B7327-5P-1.C7483456-A289-439d-8115-601632D005A0 /ah del %windir%\ServiceProfiles\NetworkService\AppData\Roaming\Microsoft\SoftwareProtectionPlatform\tokens.dat del %windir%\ServiceProfiles\NetworkService\AppData\Roaming\Microsoft\SoftwareProtectionPlatform\cache\cache.dat net start sppsvc cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs /ipk <edition-specific KMS client key> cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs /ato sc config sppuinotify start= demand
cscriptコマンドで指定する"KMS client key"は以下の通りです。
OSエディション | KMS Client Setup Key |
---|---|
Windows 7 Professional | FJ82H-XT6CR-J8D7P-XQJJ2-GPDD4 |
Windows 7 Professional N | MRPKT-YTG23-K7D7T-X2JMM-QY7MG |
Windows 7 Professional E | W82YF-2Q76Y-63HXB-FGJG9-GF7QX |
Windows 7 Enterprise | 33PXH-7Y6KF-2VJC9-XBBR8-HVTHH |
Windows 7 Enterprise N | YDRBP-3D83W-TY26F-D46B2-XCKRJ |
Windows 7 Enterprise E | C29WB-22CC8-VJ326-GHFJW-H9DH4 |
今回の問題に影響を受ける個人ユーザーは多くないと思いますが、ボリュームライセンスを使用している企業のIT管理者の方は要チェックの情報かもしれません。