AppleはWWDC21で、macOS Montereyの新機能として大々的に「ユニバーサルコントロール」を発表しました。ユニバーサルコントロールはiPadやMacBookなど、複数のデバイスを1つのマウスとキーボードで操作し、デバイス間でアイテムをドラッグ&ドロップすることができるという機能です。
目新しい機能であるものの、この種類のソフトウェアはすでに存在し、例えばMicrosoftも「Mouse without Borders」というソフトウェアをすでに開発しているものの、その扱いは十分でないとWindows Centralが指摘しています。
Mouse without Bordersはユニバーサルコントロールと同様に1つのマウスとキーボードを複数のデバイスで使用することができる機能です、複数のPC間でアイテムをドラッグすることも可能で、ユニバーサルコントロールに先駆けること数年前に公開されています。
しかしMicrosoftはこのソフトウェアをAppleほど重視しておらず、Windows 10内蔵の機能ではなく、Microsoft Garageの1プロジェクトとして扱っています。Microsoft Garageは主に、Microsoftが実験的なアイデアを試すためのプロジェクトで、正式なプロジェクトと比較するとリソースの投入量は少ないものとなっています。
Surface GoやSurface Laptopなど、Microsoftが自社製のラップトップやタブレットを充実させている今、この手のキーボード・マウス共有アプリを望んでいるユーザーは多いと思われますが、Mouse without Bordersがユニバーサルコントロールに対抗するには、Windows 10への組み込みや、Microsoftアカウントを使用したセットアップ機能の強化など取り組まなければならない課題は残されています。
Microsoftが「Windows 11(予想)」で、UIの刷新だけではなく使い勝手に関わる機能の強化にも取り組んでくれることを期待したいと思います。