プログラミング言語「Java」のフリーかつオープンソースの実装「OpenJDK」の最新版「OpenJDK 16」がリリースされました(Phoronix)。
以前の実装ではC++98/C++03規格に縛られていましたが、OpenJDK 16では、C++14言語仕様をJDK C++ソースツリー内で使用することが可能となっています。OpenJDKのビルドシステムの要件はGCC 5.0以降、Clang 3.5+以降となりましたが、現在の基準から考えるとかなり緩いものとなっています。
OpenJDK 16ではソースコードの管理システムが、MercurialからGitへ移行したことも注目されています。コミュニティのGitリポジトリがGitHubでホストされ、今後のJava開発はすべてGitで行われることになります。
そのほか、使用するシステムに最適なハードウェア命令を生成するベクトル計算を、実行時に表現することができるJava Vector API(Incubator)の導入や、ZGCガベージコレクタの同時スレッドスタック処理への移行、Musl libcを搭載したAlpine Linuxへの正式な移植、Windows on AArch64のサポート、自己完結型のJavaアプリケーションをパッケージ化するjpackageツールの導入などさまざまな新機能が追加されています。
OpenJDK 16の改善点の詳細は、openjdk.java.netで確認可能です。