フォルダの変更を検出して指定した任意のコマンドを実行することができるMac用アプリ「Overlook」。Swiftを使って作成されたオープンソースのターミナルアプリで、例えばフォルダ内のファイルが変更された場合、"ls"を実行するといったことが可能です。
GUIは存在しませんが、各種開発、管理作業を実行化したいといった用途の場合、ターミナルインターフェイスのほうがむしろ便利かもしれません。
以下具体的な使用法を説明します。
Overlookのインストール
Homebrewを使用している場合、以下のコマンドでインストールできます。
brew install wess/repo/overlook --HEAD
Swiftを使ったビルド処理が走るので少し時間がかかります。
Overlookの使用方法
Overlookを実行するには2つの方法が考えられます。
一つ目は設定ファイル.overlookを使用する方法です。以下のコマンドで作成します。
overlook init
次のような内容のファイルが作成されます。
{ "ignore" : [ ".git", ".gitignore", ".overlook" ], "env" : { "example" : "variable" }, "execute" : "ls -la", "directories" : [ "build", "tests" ] }
各種項目の意味は以下の通りです。
- ignore: 監視から除外するファイルまたはフォルダ
- env: 実行・再実行時に設定する環境変数
- execute: 実行するコマンド
- directories: 変更を監視するディレクトリ
例えば~/tmp/.overlookを上のような内容で作成した場合、~/tmp/tests以下にファイルを作成したり、含まれるファイルの内容が変更されたりした場合に"ls -la"が実行されることになります。
また設定ファイルを使わず、コマンドラインオプションを指定する方法も利用できます。
overlook watch -t /folder/to/watch -e /script/to/execute
この場合"-e"オプションで実行するコマンドを、"-t"コマンドで監視対象のフォルダを指定します。詳細は公式サイト、あるいは"-h"オプションで確認することができます。
可能性無限大?
ファイルの変更を読み取り各種コマンドを実行するMacアプリとしてはNoodlesoftの「Hazel」が有名です。
「Overlook」はGUIが存在せず、機能もシンプルなので一般ユーザー向けではないかもしれませんが、開発作業、管理業務などに組み込む場合はむしろこちらの方が便利かもしれません。またSwift 3.0で書かれているので、Swift 3のサンプルプログラムを探している方にとっても参考になりそいうです。
▼お知らせ♩
姉妹サイトSwift StudyではSwiftを使ったiOS/Macアプリ開発情報を公開しています。Swift開発情報を探している方は是非お立ち寄りください。
タイトル | Overlook | |
---|---|---|
公式サイト | https://github.com/wess/overlook | |
ソフトアンテナ | https://softantenna.com/softwares/7521-overlook | |
説明 | ファイルの変更を監視して任意のコマンドを実行できるMacアプリ。 |