Rails開発者のDavid Heinemeier Hansson(dhh)氏は8月15日(現地時間)、Railsのメジャーバージョンアップ版「Rails 6.0.0」の正式版を公開したことを発表しました。
Rails 6には受信メールを処理するAction Mailboxとリッチコンテンツを作成できるAction Textという2つの主要なフレームワークが追加されたほか、複数データベース接続のサポートや、並行テストのサポートといった重要な新機能が追加されています。
Action Mailboxは受信したメールをRailsで処理するためのコントローラー風のフレームワークで、Amazon SESやMailgun、Mandrill、Postmark、SendGridなどの入力に対応しているほか、EximやPostfix、Qmailといったメールシステムの入力を直接扱うこともできます。
Action TextはRailsでリッチテキストコンテンツを編集するための機能を提供するフレームワークで、フォーマットやリンク、引用符、リスト、埋め込み画像、ギャラリー等を扱うことができるTrixエディタが含まれています。
複数データベース接続のサポートによって、単一のアプリケーションから複数のデータベースへの同時接続が容易になったほか、並列テストによって大規模なテストスイートをより高速に実行することが可能になっています。またWebpackerがデフォルトで含まれるように変更されています。
Rails 6.0.0のリリースまでに予定よりも少し時間はかかったものの、Rails 6のプレビュー版はすでに十分に安定していて、BasecampやShopify、GitHubといったメジャーサイトで採用されているとのことです。
Rails 6はRuby 2.5.0以降が必要で、個別の変更点の詳細はGitHubのCHANGELOGで確認することができます。