CentOSプロジェクトは本日、サーバー用途で人気のLinuxディストリビューション「CentOS 7」の最新版「CentOS 7.0.1406」をリリースしました(アナウンス、リリースノート、ダウンロード)
CentOSは Red Hat Enterprise Linux (RHEL)の公式クローンとして無料で利用できるLinuxディストリビューション。一時期プロジェクト継続が危ぶまれましたが、最近はCentOSプロジェクトとRed Hatが結びつきを強め、リリースラグが少なくなりつつあります。今回のCentOS 7もRed Hat Enterprise Linux 7リリース後わずか1ヶ月での高速リリースとなりました。
大幅変更だけどアップグレード可能!
リリースノートによると、CentOS 7の主要な変更点は以下の通り。
- カーネルが3.10.0にアップデート
- Linuxコンテナのサポート
- Open VMware Toolsと3Dグラフィックスドライバーが即使用可能に
- OpenJDK-7がデフォルト
- 6.5から7.0へのIn Placeアップグレード(6.5から7への直接アップグレード)
- ext4とXFSによるLVMスナップショット
- systemd、firewalld、GRUB2へスイッチ
- XFSがデフォルトファイルシステムに
- iSCSIとFCoEがカーネルスペースに
- PTPv2のサポート
- 40Gイーサネットカードのサポート
- 互換ハードウェアにおけるUEFIセキュアブートモードによるインストールのサポート
systemdの導入、デフォルトファイルシステムのXFSへの変更、カーネルの変更などかなり大幅な変更が行われている様子(SOURCEFORGE.JP Magazine RHEL 7の紹介も参考までに)。
注目すべきはCentOS-6からCentOS-7のアップグレードがサポートされていることでしょうか。これはCentOSでは初めての試みで、CentOS 6系の最終バージョン(現時点では6.5)から、CentOS 7系の最終バージョンにアップグレードできる機能ということ。このサイトで詳しく説明されています。
実際にどのくらいうまくいくのか不明なので、仮想環境などでアップグレードの実験を行ってから実運用環境で実行したほうが良いかもしれませんが、アップグレードパスが提供されたことはありがたいです。