macOSとは異なり、iOSには標準の「テキストエディット」アプリが搭載されていません。公式のメモアプリは存在するものの、プレインテキストファイルを編集するためのものではなく、テキストファイルを編集したいユーザーは別途サードパーティ製アプリを利用する必要があるのが現状です。
本日紹介する「Textor」は、このために開発されたiOS用のシンプルなテキストエディタアプリです。開発者は以前、iOSのサンドボックス環境で動作するターミナルアプリを開発したLouis D'hauwe氏で、iOSに.txtファイルを編集することができるアプリが存在しないことに驚き、自分でアプリを開発することを決めたとブログで開発経緯を説明しています。
Textorでは、iOS 11で利用できるシステムドキュメントブラウザを利用し、iCloud Driveを初めとしたストレージ上でテキストファイルを読み書き、作成することができます。
開発者ならば以下のイメージを持つと分かりやすいそうです。
Textor = UIDocument + UIDocumentBrowserViewController + UITextView
以下使用方法を説明します。
Textorの使用方法
TextorはApp Storeから無料でダウンロードすることができます。
iOS 11.0以降が動作するiPhone/iPadに対応したユニバーサルアプリです。
アプリを起動すると初期状態では「iCloud Drive」が選択されています。
「書類を作成」をタップするとテキストファイルを新規作成することができます。もちろん既存のテキストファイルを開いたり、変更したりすることも可能です。フォルダアイコンをタップすればiCloud Drive内のフォルダ階層を移動することもできます。
左上の「場所」をタップすると「iCloud Drive」以外のストレージも利用できます。例えば「Dropbox」をタップすればDropboxに存在するテキストファイルを編集することもできるのです。
編集機能はとてもシンプルで、プレインテキストファイル限定のエディタとなっています。装飾機能などは使えませんが、その分素早く動作します。
まとめ
TextorはシンプルなiOS用のテキストエディタです。macOS用の「テキストエディット」的なエディタアプリを探している方におすすめできます。
なおTextorのソースコードは、MITライセンスを採用するオープンソースソフトとしてGitHubで公開されています。Swiftを利用したアプリ開発に興味のある方にも参考になりそうです。