Twitterのオーナーのイーロン・マスク氏が、自身の情報を取材する著名なジャーナリストのアカウントを停止し、ライバルのソーシャルメディアMastodonのリンクをブロックし、グループオーディオ機能「スペース」を、厄介な質問を受けた後に閉鎖した事がわかりました(9to5Mac)。
マスク氏は自らを言論の自由絶対主義者と称し、誰でも何でも言うことが許されるべきだと常日頃から主張しています。しかし、今回の一連の行動はこの主張に反するものだとして各所で炎上しています。
マスク氏はまず、同氏のプライベートジェットの飛行情報を追跡するアカウント@ElonJetを、運営者Jack Sweeney氏の個人アカウントとともに停止しています。このアカウントは公開されている飛行追跡情報を使って、マスク氏のプライベートジェットが離着陸するたびに、位置情報をツイートしていました。マスク氏はアカウントを停止しただけではなく、Sweeney氏に法的措置をとると発言しています。
また、この@ElonJetアカウントの停止措置を報じたか、あるいは批判的な記事を書いた、著名なジャーナリストのTwitterアカウントを停止しています。CNNやワシントンポスト、Mashableなど、複数の批判的ジャーナリストのアカウントが木曜夕方の時点で停止されたそうです。
The accounts of Ryan Mac of The New York Times, Donie O’Sullivan of CNN, Drew Harwell of The Washington Post, Matt Binder of Mashable, Micah Lee of The Intercept, Steve Herman of Voice of America and independent journalists Aaron Rupar, Keith Olbermann and Tony Webster had all been suspended as of Thursday evening.
さらに、多数のジャーナリストが参加した「Twitterスペース」が開催され、マスク氏も一時会話に参加したものの、質問を受けたあと突然いなくなり、「Twitterスペース」自体がその後すぐに閉鎖されたとのこと。
Holy Shit. Elon Musk just popped into a Twitter Spaces chat with a bunch of journalists. He was called out by journalist Drew Harrell, who he banned, for lying about posting links to his private information, then leaves almost immediately after being pressed. Here is the exchange pic.twitter.com/wVA9Gb5MVJ
— Bradley Eversley (@ForeverEversley) December 16, 2022
Twitterのライバルとして取り上げられる事が多いMastodonへのリンクもブロックされているようです。
マスク氏は、ジャーナリストのアカウント停止に関し、自分のリアルタイムの位置情報を投稿することは、「暗殺の座標を記録する」ことと同等であり、家族を危険にさらすことだと主張しています。ある人が自分と間違えられてストーカーに付きまとわる事件も発生したとし、Twitterの規約に、他人の現在地を、本人の同意を得ずに共有すること禁止するというルールを追加しています。
