テキストエディタVimの作者、Bram Moolenaar氏が62際で亡くなり多くのユーザーが哀悼の意を表しています。
Vimは世界中で最も人気のあるテキストエディタのうちの一つであるため、ソフトウェアの今後の行く末が気になっている方も多いかもしれません。今回Vimプロジェクトに参加している開発者の一人であるChristian Brabandt氏が、同プロジェクトの未来に関して説明しています。
同氏は、Vimプロジェクトのために、GitHubの管理者権限をBram氏の家族から取得して、Vimの開発を続けるための作業を行っています。数名のメンバーをGitHubに招待し、最初の2つのコミットをマージしたとのこと。当初はバグフィックスやセキュリティ関連の修正、ドキュメントの更新、明確な改善点のみをマージし、バックログを完了した後に、Vim 9.1のメンテナンスリリースを準備する予定だそうです。
リリース後はNeovimのような、現代的なアプローチに移行する計画があるもののvim-win32-installer、vim-appimage、macVimといった様々なサブプロジェクトに影響を与える可能性があり、最良の方法を調査する必要があるとしています。
また、vim.orgのホームページの移転や、各種メーリングリスト、ドメイン、FTPサーバーの管理など、今後開発作業を継続するにあたって明確にする必要のある情報をまとめ、提案を受け付けています。
Vimプロジェクトはオープンソースプロジェクトとして長い間開発が続けられてきましたが、メインの開発者がいなくなった場合に、他のメンバーが作業を継続するのは想像以上に大変な事がわかります。
この情報に関連しHacker Newsには、自分が死んだ後に家族や友人が「デジタル遺産」を簡単に整理することができるように、あらかじめ準備しておくべきだとのコメントが寄せられています。例えば1Passwordには、パスワードをプリントアウトすることがきる「リカバリ・ドキュメント」と呼ばれる優れたソリューションが存在するとのこと。