Microsoftが4月末に公開した大型アップデート「Windows 10 April 2018 Update」には大小様々な不具合が存在し、その後公開された更新プログラムによって修正されたものもあれば、いまだ新たに発見されているものもあるという状況です。
今回はWindows 10 April 2018 Updateでファイル共有プロトコル「SMB v1」に関するトラブルが発生していることがわかりました(MSPoweruser)。
SMB v1は古いプロトコルで使用は推奨されておらず、Windows 10を新規にインストールした後に15日使用しなかった場合、自動的に無効になるよう設定されています。しかし従来の環境からアップグレードした場合はそうではなく、プロトコルの使用を継続することは可能です。
Microsoftのサポートフォーラムに投稿された情報によると、ネットワークロケーションからアプリケーションを起動する場合、Windows 10 v1709までは問題なく実行できていたものの、Windows 10 v1803(17134.1)にアップグレードした後は実行できなくなったとのこと。
原因はつきとめられていませんが、他のアンチウィルスソフトに切り替えたら問題が解決したことから、Windows DefenderのSMV v1接続の取り扱いに問題があるのではと指摘しているユーザーも存在します。
MicrosoftのNed Pyle氏はThe Registerに対し以下のように答えています。
I suspect they are referring to a problem where they have SMB1 client installed but running applications off a remote SMB1 share, while using antivirus that interrogates processes creating on remote paths through a minifilter driver. It’s not a general inability to connect or access files, I believe.
彼らはminifilterフィルタードライバーを経由してリモートパス上でプロセスを生成するアンチウィルスソフトを使用している際、SBM1クライアントをインストールしている環境で、リモートのSMB1共有からアプリケーションを実行できない問題に言及していると思われる。接続やファイルへのアクセスは一般に不可能ではないだろう。
同氏は6月の更新プログラムで問題が修正されるとしていますが、Microsoftは最終的には古く、危険度の高いSMB v1プロトコルの使用の停止を推奨していく考えのようです。
MicrosoftはまたKB4103721とKB4100403の情報を更新し、既知の問題として、SMB v1に関する情報を追加しています。
可能ならばSMB v2またはSMB v3プロトコルをサーバー・クライアントの双方で有効にすることで問題が解決する可能性があるようです。