Windowsは過去のバージョンとの互換性を重視したオペレーティングシステムですが、古い機能がいつまでも使用できるわけではありません。
今後開発が行われず、非推奨となった機能に関しては、公式サポートドキュメント「Deprecated features for Windows client(日本語版)」にまとめられていて、将来の削除に備えることができます。
2022年中に非推奨となった機能は2つだけですが、2023年には大量のWindows 10/11クライアント機能が非推奨化されており、それらの機能は以下の通りです。
- 32ビットArm用のユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)アプリケーション: Armプロセッサを搭載したデバイスのみに適用。32ビットArmバージョンのアプリケーションのサポートは、Windows 11の今後のリリースで削除される予定。
- Microsoftサポート診断ツール(MSDT): MSDTはWindowsのレガシー・トラブルシューターのエンジン。2025年にMSDTは引退し、トラブルシューターはGet Helpプラットフォームに移行する予定。
- WindowsのCortana: Windows 10/11のオリジナルボイスアシスタントは廃止。Windows 11の最新アップデートではCortanaをアンインストールできる。
- TLS 1.0と1.1: Windowsユーザーに不必要なセキュリティリスクをもたらしている。しかし組織のためのオプション機能としてはまだ利用可能。
- AllJoyn: 照明のオン・オフや温度情報の取得などのためのオープンソースのIoTプロトコル。
- ワードパット: Windowsに内蔵されていたWYSIWYGテキストエディタ。まだ利用可能だが今後のリリースで削除予定。代替はWordやWord Online。
- Vbscript: VBScriptはオンデマンド機能として利用可能となる。
- Microsoft Entraアカウントのタイムライン: 個人アカウント用のタイムラインは2021年に廃止。Microsoft EntraアカウントではWindows 10でまだ利用できるが2024年1月に廃止予定。
- リモートMailslots: MS-DOSで導入された古くて信頼性の低いメールプロトコル。現在ではデフォルトでオフに。
- Webclient(WebDAV)サービス: 最近のWindowではデフォルトでは実行されなくなっていた。
- コンピューターブラウザー: EdgeやChromeではない。古くて安全でないデバイス・ロケーション・プロトコルで、Windows 10ではSMB1とともに無効化された。
- ヒント: 非推奨化された理由は不明。しかし削除されるまで最新情報は提供され続ける。
- ステップ レコーダー(psr.exe): Windows 10と11ではまだ利用可能だが削除予定。MicrosoftはSnipping Tool、Xbox Game Bar、Microsoft Clipchampなどのアプリに移行することを推奨。
- Office のMicrosoft Defender Application Guard: MDAG for Officeとその関連APIは非推奨に。Microsoft Defender for Endpointに移行することが推奨されている。
- Windows音声認識: Windows Vistaで初めて導入された古いアプリ。Windows 11 22H2以降で利用できる音声アクセスへ置き換えることができる。
- レガシコンソールモード: 古いコンソールアプリを最新のコマンドプロンプトバージョンで実行することができた。
- Edge のMicrosoft Defender Application Guard: Office用のMDAGと同様に、Edge用のMDAGも関連APIとともに非推奨に。
- Windows Mixed Reality: WMRはWindows 10と同時に導入された。MicrosoftはVRヘッドセットを標準化し、手頃な価格にするために試行錯誤したが普及せず、8年以上経過した後にWMRを終了することを決定した。
これらの機能がすぐに削除されるわけではありませんが、今後改良が行われる可能性はなく、機能を利用している場合は、代替手段を探しておいた方がよさそうです。