Windows 11の次期機能アップデート「Windows 11 Version 24H2」には、「Prism」と呼ばれるエミュレーターが含まれ、Armデバイス上でエミュレートアプリのパフォーマンスが向上することがわかりました(Ars Technica)。
MacでIntelチップからAppleシリコンへの移行が成功した大きな要因として、Rosetta 2と呼ばれる変換レイヤーの存在が挙げられます。Windows 11にも同様の変換レイヤーが存在し、24H2ではその技術にPrismという名前がつけられました。
MicrosoftによるとPrismは従来から存在する変換技術に新しい名前をつけただけではなく、エミュレートされたアプリが従来とくらべて10〜20%高速に動作するパフォーマンス面での恩恵があるとのこと。Microsoftはまた、Prismがx86アプリとの互換性をさらに向上させると主張していますが、どのような変更が行われたのか詳細は明らかにされていません。
なお、エミュレートされたアプリは、IntelからArmへの移行期に最も有用となりますが、Armネイティブアプリの準備も進んでいて、Google ChromeやDropbox、Adobeなど有名アプリのArm版が次々とリリースされています。
Windows on Armは長い間停滞した状態にありましたが、QualcommのSnapdragon X Eliteチップを搭載した「Copilot+ PC」でのみ利用できる「Recall」が注目の新機能として発表されるなど、IntelからArmへの大きな変換が起こる可能性があります。