Microsoftは6月29日(現地時間)、Windows Insider ProgramのDevチャンネル向けの最新ビルド「Windows 11 Insider Preview Build 23493」をリリースしました(Windows Blog)。
Devチャンネルで公開されるビルドは、将来の機能アップデートで追加される可能性のある、さまざまな新機能が先行して実装されています。特定のリリースとは直接結びつけられておらず、ビルドに含まれる新機能や改善点は、準備が整い次第、将来のWindowsリリースに反映される可能性があります。
Windows Insider Programの更新オプションでDevチャンネルを選択し、Windows 11のプレビュー版を使用しているユーザーは、Windows Updateを利用して最新版に更新することができます。
Build 23493の新機能
Build 23493の新機能は以下の通りです。
Windows Copilotプレビュー
5月のBuildカンファレンスで紹介した「Windows Copilot」のプレビュー版を導入。最初のプレビューでは、統合されたUIエクスペリエンスに焦点を当て、今後のプレビューでさらに機能を追加する予定。Copilotを使用するには、DevチャンネルのWindows Build 23493以上とMicrosoft Edgeバージョン115.0.1901.150以上が必要。
開始するには、タスクバーの新規ボタン(またはWIN + C)をクリックしてWindows Copilotを起動する。Windowsへのサインインに使用したのと同じMicrosoftアカウント(MSA)またはAzure Active Directory(AAD)アカウントを使用する。
Windows Copilotは、デスクトップのコンテンツと重ならない右側にドッキングされたサイドバーとして表示され、開いているアプリケーションのウィンドウの邪魔にならずに実行される。必要なときにいつでもWindows Copilotと対話できる。
例えば以下のような質問やアクションが可能。
- ダークモードに変更
- 集中モードをオンに
- スクリーンショットをとって
- このウェブサイトを要約する(Microsoft Edgeのアクティブタブ)
- 月に住む犬の物語を書いてください
- スズランが咲き乱れる静かな鯉の池の絵を作ってください。
新しい設定ホームページ
ダイナミックでパーソナライズされたエクスペリエンスを提供する新しいホームページを設定に導入。デバイスの概要の表示や、主要な設定へのクイックアクセス、Microsoftアカウントの管理機能を提供する。
デバイスやアカウントに関連するさまざまな設定を、よくアクセスする機能ごとにグループ化したインタラクティブなカードを作成した。各カードは、最も関連性の高い情報とコントロールを指先で操作できるように最適化されている。このリリースでは、最大7つのカードが表示される。
- 推奨設定: 特定の使用パターンに適応し、タイムリーで適切な設定オプションを提供する。設定管理を効率化し、時間を節約できるように設計されている。
- クラウドストレージ: クラウドストレージの使用状況の概要を表示し、容量が近づいたときに通知する。
- アカウントの回復: パスワードを忘れてもアカウントからロックアウトされないように、リカバリ情報を追加することで、Microsoftアカウントをより安全に保つことができる。
- パーソナライゼーション: ワンクリックで背景のテーマを更新したり、カラーモードを変更したりできる。
- Microsoft 365: サブスクリプションの状況や特典を簡単に確認できるほか、ウェブにアクセスする代わりに設定から主要なアクションを実行できる。
- Xbox: Microsoft 365カードと同様に、設定アプリからサブスクリプションのステータスを確認したり、サブスクリプションを管理したりできる。
- Bluetoothデバイス: Bluetoothデバイスの管理を簡素化するため、Bluetoothデバイスを最前面に表示し、お気に入りのBluetooth対応デバイスにすばやくアクセスして接続できるようにした。
より多くのアプリの復元
Microsoft Storeからインストールされていないデスクトップアプリも含め、タスクバーとスタートメニューに復元されたデスクトップアプリのピンが表示されるようになった。
Microsoft Storeで入手可能なデスクトップアプリは、アプリのピンをクリックして復元できる。Microsoft Storeで入手できないアプリについては、インストーラをダウンロードするためにWebに誘導される。
追加アーカイブファイル形式の読み込みサポート
5月のBuildカンファレンスで発表したように、このビルドでは以下のようなlibarchiveオープンソースプロジェクトを使用した、追加のアーカイブファイル形式の読み込みサポートが追加されている。
- .tar
- .tar.gz
- .tar.bz2
- .tar.zst
- .tar.xz
- .tgz
- .tbz2
- .tzst
- .txz
- .rar
- .7z
- その他
クイック設定の新しいボリュームミキサー
クイック設定に新しく強化されたボリュームミキサーを導入。アプリごとにオーディオをすばやくカスタマイズできるほか、その場でデバイスを交換するためのコントロールを追加した。また、新しいキーボードショートカット(WIN + CTRL + V)を追加し、ボリュームミキサーに直接アクセスできるようになった。
ナレーターの日本語と英語(グレートブリティッシュ)のナチュラルボイス
日本語と英語(グレートブリティッシュ)の新しいナチュラルボイスを導入し、ナレーター体験を改良。一度ダウンロードすれば、インターネット接続なし使用することができる。
その他タスクバーや、スナップレイアウト、ファイルエクスプローラーの改良なども行われています。
公式ブログには細かな変更内容がリストアップされていますので、インストールする前に確認することをおすすめします。