Microsoftは3月23日(現地時間)、Windows Insider ProgramのCanaryチャンネル向けの累積アップデート「Windows 11 Insider Preview Build 25324」をリリースしました(Windows Blog)。ビルドに対応するISOファイルも公開されています。
Canaryチャンネルで公開されるビルドは、将来の機能アップデートで追加される可能性のある、さまざまな新機能が先行して実装されています。プレビューチャンネルの中で最も不安定な可能性があり、提供されるドキュメントも限定的なものとなっています(例えば既知の不具合は掲載されないなど)。
Windows Insider Programの更新オプションでCanaryチャンネルを選択し、Windows 11のプレビュー版を使用しているユーザーは、Windows Updateを利用して最新版に更新することができます。
Build 25324の新機能
Build 25324の新機能は以下の通りです。
進化したウィジェットボード
ウィジェットボードのエクスペリエンスを刷新し、より大きなキャンバス)デバイスがサポートしている場合は3カラム)と、ウィジェットとフィードコンテンツを明確に分離した専用セクションのプレビューを開始。ユーザーは、アプリやサービスから一目でわかるコンテンツに素早くアクセスできるようになるとともに、パーソナライズされたニュースコンテンツで価値の高い休憩を取ることができるようになる。
USB4設定ページ
「設定 > Bluetoothとデバイス > USB > USB4 Hubs and Devices」にUSB4ハブとデバイスの設定ページを追加。USB4設定ページでは、システムのUSB4機能およびUSB4対応システムに接続された周辺機器に関する情報を提供する。
以下の機能が提供される。
- 接続されたUSB4ハブやデバイスのツリーを見ることができる。
- USB4ドメインに関連する属性と機能を表示する。
- 詳細をクリップボードにコピーして、カスタマーサポートやシステム管理者と共有し、トラブルシューティングを行うことができる。
Microsoft USB4 Connection ManagerでUSB4をサポートしていない場合、このページは表示されない。USB4対応かどうかは、デバイスマネージャーで「USB4 Host Router」が表示されているかどうかで確認できる。
安全でないパスワードのコピー&ペーストの警告
Microsoft Defender SmartScreenのEnhanced Phishing Protectionは、フィッシングサイトやアプリでの安全でない使用から、Microsoftの学校や職場のパスワードを保護することができる。このビルドから、Windowsセキュリティの警告オプションを「アプリとブラウザーコントロール > 評価ベースの保護 > フィッシングに対する保護」で有効にしているユーザーは、安全でないパスワードのコピー&ペースト時に、現在パスワードを入力した時と同様にUI警告を表示するように変更を試みている。
SHA-3サポートの導入
今回のビルドから、ハッシュ関数のSHA-3ファミリーとSHA-3派生関数)SHAKE、cSHAKE、KMAC)のサポートを追加。SHA-3ファミリーのアルゴリズムは、米国国立標準技術研究所(NIST)により標準化された最新のハッシュ関数で、WindowsのCNGライブラリによって有効化される。
- サポートされるSHA-3ハッシュ関数: SHA3-256、SHA3-384、SHA3-512(SHA3-224は非対応です)。
- サポートされるSHA-3 HMACアルゴリズム: HMAC-SHA3-256、HMAC-SHA3-384、HMAC-SHA3-512
- サポートされるSHA-3派生アルゴリズム: 拡張出力関数(XOF)(SHAKE128、SHAKE256)、customizable XOF(cSHAKE128、cSHAKE256)、KMAC(KMAC128、KMAC256、KMACXOF128、KMACXOF256)。
公式ブログには細かな修正内容がリストアップされていますので、インストールする前に確認することをおすすめします。