Microsoftは7月12日(現地時間)、Windows Insider ProgramのCanaryチャンネル向けの最新ビルド「Windows 11 Insider Preview Build 25905」をリリースしました(Windows Blog)。
本日のビルドからデスクトップのウォーターマークに表示されるブランチの名前がRS_PRERELEASEに戻り、ZN_RELEASEへの切り替えで一時的に削除されていた機能が戻ってきています。
Canaryチャンネルで公開されるビルドは、将来の機能アップデートで追加される可能性のある、さまざまな新機能が先行して実装されています。プレビューチャンネルの中で最も不安定な可能性があり、提供されるドキュメントも限定的なものとなっています(例えば既知の不具合は掲載されないなど)。
Windows Insider Programの更新オプションでCanaryチャンネルを選択し、Windows 11のプレビュー版を使用しているユーザーは、Windows Updateを利用して最新版に更新することができます。
Build 25905の新機能
Build 25905の新機能は以下の通りです。
Windowsカーネル内のRust
カーネルの重要な機能を安全なRustで実装してリリース。具体的には、win32kbase_rs.sysに、GDI領域の新しい実装が含まれている。今後もRustの利用を増やしていく予定。
Arm32 UWPアプリの非推奨
このビルドから、Windows on ArmからArm32 UWPアプリケーションのサポートを削除。OSのアップグレード後、インストールされたArm32アプリケーションはデバイス上で起動しなくなる。Arm64アプリケーションには影響しない。
Windows LAPSで個々のプロセスを終了するための新しいPostAuthenticationActionのサポート
数ヶ月前に出荷したWindowsローカル管理者パスワードソリューションの新機能について、新しいPAA(Post Authentication Actions)機能が対話型ログオンセッションの終了のみを扱うという指摘を受けた。これは、PAAが、例えばrunas.exeを使用したOTS(over-the-shoulder)昇格シナリオで起動された特定の個々のプロセスを終了できないことを意味している。今回のビルドでは、この制限に関するフィードバックに対処するための改善を導入する。このInsider Previewビルドでは、PostAuthenticationActionsグループポリシーに新しいオプションが追加された。
新しいオプションは「パスワードをリセットし、管理対象アカウントをログオフし、残っているプロセスを終了する」。基本的に、以前の「パスワードをリセットし、管理対象アカウントをログオフする」オプションのスーパーセットとなる。この新しい設定が構成されている場合、PAAはまず通知を行い、次に対話型のログオンセッションを終了し、Windows LAPS管理下のローカルアカウントIDで実行中の残りのプロセスを列挙して終了する。この終了に先立つ通知はない。
さらに、ポスト認証アクションの実行中に出力されるイベント・ロギング・メッセージを大幅に拡張し、操作中に何が行われたかを正確に把握できるようにした。
絵文字
カラーフォントフォーマットのCOLRv1へのアップデートにより、Windowsは3Dのような外観を持つリッチな絵文字を表示できるようになった。これらの絵文字はグラデーションを使用し、要望の多かったデザインスタイルを実現した。
Microsoft Storeアップデート
Microsoft Storeのバージョン22306.1401.x.x以降を実行しているすべてのチャネルのWindows Insiders に、以下の改善が適用される。
- 価格情報の追加: 購入の判断に役立つよう、過去 30 日間の商品の最安値に関する情報が表示されるようになった。
- AIハブの導入: AI体験を促進する、Microsoft Storeの新しいキュレーション セクション。このコーナーでは、AIの始め方、広げ方など、日常的に AI を活用するためのヒントを提供する。
公式ブログには細かな修正内容がリストアップされていますので、インストールする前に確認することをおすすめします。