Microsoftは先日、Windows 11 Build 22000.194(Beta)や、Windows 11 Build 22458(Dev)で、仮想マシンでも実機同様にTPM(Trusted Platform Module)2.0が必要になるという要件の変更を行いました。
この変更により、これまで問題無く動作していた仮想Windows 11環境も、要件を満たさない場合、最新のアップデートを受け取ることができなってしまったのです。
MicrosoftはTPMをサポートするVMWare Workstation Proや、Windows 10 Pro/Enterprise Editionに含まれるHyper-Vマネージャーを利用して仮想マシンを作成する事を推奨していますが、OracleもVirtualBox用の新しいドライバの実装を開始し、この問題に対処しようとしていることがわかりました(Neowin)。
新しいドライバは、ホストPCのTPMモジュールをパススルーで実行し、Windows 11の新しい要件を満たそうというものです。8月27日に追加されたVirtualBox Changeset Number 90946には、この新しい変更が記載されています。
Security: Start implementing a driver for passing through a host TPM, bugref:10075
セキュリティ: ホストTPMを通過させるためのドライバの実装を開始する。
Oracleはこの2週間後に発表されたVM用のWindows 11の要件変更を内部的に事前に知っていた可能性があります。
現在VirtualBox用のパススルードライバは開発中で、いつ完成するのかは不明ですが、VirtualBoxユーザーにとっては完成が待ち望まれるものとなりそうです。