MicrosoftはWindowsで、ライセンス料金よりも広告プラットフォームとしてのシェアを重視した戦略を採用しているのかもしれません。 Windows 10へのアップグレードは無償で提供され、現在もWindows 7/8.1からWindows 11へのアップグレードが可能な状態となっているのはこの方針を示しているともいわれています。
ただしこの方針には弊害があり、Windowsへの広告の埋め込みが、多くのユーザーから批判を受けるようになっています。先日、開発者のThomas Bandt氏はWindows 11に、銃乱射事件などの望ましくない情報が表示されたり、SNSやゲームなどの不要な組み込みアプリが満載なのに衝撃を受た「Windowsが死んだ日」という記事を公開しました。
今回、UIデザイナーのMatt Birchler氏も同様にWindows 11を批判する記事「The Windows 11 Trash Party」を公開しています。
この記事でも、ウィジェットに表示されるMSNニュースの情報や、タスクバーの天気ウィジェットへの批判が行われています。
同氏は、Windows 11ではタスクバーに天気の情報が表示されており、これは良いとしてもアイコンをクリックして表示されるウィジェットパネルで天気予報は全体のたった4%で、残りはMSNホームページから取得したゴミ情報で占められていると指摘しています。パネルは無限にスクロールすることができるので、心ゆくまでこのくだらないニュースを眺めることができ、このニュースフィードをオフにする方法はないとのこと。
これらの無駄な機能はPCのOEMによって追加されたものではなく、Windowsの中核をなすもので、このような製品決定がWindows体験の多くの部分を示しており、それが残念なことだと説明しています。
Windowsを使い続けているユーザーならば、Windows 11の天気アイコンやウィジェットパネルが、Windows 10の「ニュースと関心事項」と同じような機能である事を知っているため、それほど驚きはないかもしれません。普段macOSを使用していたり、古いWindowsを使っていて最近Windows 11を使い始めた人ほど変わり方に衝撃を受ける可能性がありそうです。
Hacker Newsでもこの記事に関する議論が行われています。MicrosoftはWindowsをどうしたいのか再検討する必要があり、OSなのか広告プラットフォームなのかアイデンティティの危機を迎えているように感じるといった意見が寄せられています。