Microsoftは2025年12月16日(現地時間)、Windows Server 2025にネイティブNVMeサポートを正式に導入(GAステータス)したことを発表しました。
この機能は、2025年10月のServer 2025向けパッチチューズデー更新プログラム(KB5066835)で導入されたものですが、現時点ではオプトイン機能としてのみ利用可能で、デフォルトでは有効化されないため、管理者は手動で有効化する必要があります。
ネイティブNVMeサポートにより以下のような改善が行われています。
- 大幅なIOPS向上：NVMeデバイスへの直接的なマルチキューアクセスにより、ハードウェアの真の限界に到達できる。IOPS性能や70%の改善予定を上回る約80％の向上。
- 低遅延：従来のSCSIベースのスタックは、リソース管理のためにカーネルI/Oパス内の共有ロックと同期メカニズムに依存していた。ネイティブNVMeは、各操作の往復時間を大幅に短縮する、合理化されたロックフリーのI/Oパスを実現する。
- CPU効率化：最適化された軽量スタックにより、ストレージのオーバーヘッドではなくワークロードに計算リソースを解放。4Kランダムリード時に約45％のCPUサイクル削減を達成。
- 将来を見据えた機能：マルチキューやダイレクトサブミッションといった先進NVMe機能のネイティブサポートにより、次世代ストレージ技術への対応を保証します。
この機能を有効にするには、レジストリ調整またはグループポリシーオブジェクト(GPO)の編集が必要となります。
レジストリの場合:
reg add HKEY_LOCAL_MAC HINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Policies\Microsoft\FeatureManagement\Overrides /v 1176759950 /t REG_DWORD /d 1 /f
グループポリシーによる変更方法、その他詳細は公式ブログで確認可能です。
今回の変更は、サーバーだけでなく将来的にWindows 11にも波及する可能性があり、ゲームや高負荷アプリケーションにも恩恵が広がる可能性があります。
