今年の秋に正式公開されるWindows 10 Fall Creators Updateでは、Windows 10上でLinuxを動作させることができる「Windows Subsystem for Linux(WLS)」がベータ版ではなく正式版機能として提供されるようになることがわかりました(Microsoft Blog)。
Windows Insider Program参加者向けに公開されているプレビュービルド16251ではWSLはすでにベータがとれた状態になっているようです。
ベータから外れたことは、WSLが日々の開発環境として、これまでよりもさらに実践的に活用できるようになったことを意味しています。またWindowsの通常のサポートメカニズムを通して、さまざまなフィードバックを行うことができるようになったことも利点としてあげられています。
WSLでは以下のような機能を提供します。
- 開発者や管理者のためのLinuxのコマンドラインツールの実行
- LinuxからのWindowsファイルシステム上のファイルの共有とアクセス
- LinuxからのWindowsプロセスの起動
~$ cd /mnt/c/temp/ && echo "Hello" > hello.txt && notepad.exe hello.txt - WindowsコマンドラインからのLinuxプロセスの起動
C:\> bash -c "fortune | cowsay"
一方以下のような機能は提供しません。
- WSL上のLinuxはインタラクティブな操作を提供し、Apache/nginx/MySQL/MongoDBなどの本番運用用ではない
- WindowsからのLinuxファイルへのアクセス(改善中)
- X/GUIアプリのサポート予定はなし
なおWindows 10 Fall Creators Updateでは、Ubuntu以外にさまざまなLinuxディストリビューションが利用可能になる予定です。