MicrosoftはWindows 11でさまざまな新機能を導入しましたが、なかでもAndroidアプリをネイティブに実行できる「Windows Subsystem for Android」に注目している方は多いかもしれません。
今回、Windows 11専用とされているこの機能を、Windows 10で無理矢理実行可能にする「WSAPatch」と呼ばれるプロジェクトの開発が進められている事がわかりました(BetaNews)。
WSAPatchはオープンソースプロジェクトで、Windows 10 22H2以降の環境で無料で使用することができます。
ただし、現在のところWSAPatchの実行は簡単ではなく、以下のような手順を実行する必要があります(概略です。具体的な手順は公式サイトでご確認ください。)。
- WSA appx zipファイルを取得する。
icu.dll
をWindows 11 22H2からコピーする。WsaPatch.dll
をソースコードからビルドする。icu.dll
にパッチをあてる。icu.dll
とWsaPatch.dll
をWsaClientディレクトリにコピー。AppxManifest.xml
にパッチを当てる(編集する)。- Run.batを実行してWSA appxを登録する。
- WSAが実行可能となる。
WsaPatch.dllとパッチを当てたicu.dllはリリースページからダウンロードすることもできるようです。
また以下のような注意点が掲載されています。
- WSAはNTFSパーティションにのみインストール可能(exFATはサポートしていない)。
- WSAインストールフォルダを削除することはできない。
- WSAを実行する前に、WSA appxパッケージを登録する必要がる。
公式ページには、これまでに発生した不具合などの情報も掲載されています。Windows 11のように簡単に使用できるわけではないようですが、Windows 10環境でどうしてもAndroidアプリを動かしたい方にとっては注目のプロジェクトになりそうです。