BloombergのMark Gurman氏がニュースレター「Power On」の最新版を公開し、今年後半に公開されるiOS 18では、AirPods Proに「補聴器モード」が導入されることになると主張しています(MacRumors)。
AirPods Proはすでに、正面にいる人の声を聞き取りやすくするConversation Boost(会話を強調)機能を提供していますが、AppleはAirPods Proを補聴器としては宣伝していません。
FDA(アメリカ食品医薬品局)は、補聴器を「聴覚障害者を補助する、または聴覚障害者を補うために設計され、提供され、または表示される装着可能な機器」と定義し、AirPods Proを補聴器とみなすためには厳格な法的要件を遵守する必要があるからです。
なお、FDAは2022年8月に、厳格な法的要件を遵守する必要のない市販補聴器の新しいカテゴリーとしてPSAP(個人用音響増幅製品)を認証しました。PSAPは、「聴覚に障害のない消費者が、狩猟やその他のレクリエーション活動など特定の環境下で音を増幅することを目的とした電子製品で、聴覚に障害のある人の補助や補聴を目的としたものではない」と定義されてます。
PSAPは「疾病の治療、治癒、緩和、予防を目的としたものではなく、身体の構造や機能に影響を与えるものでもない」ため、規制上の分類も製品コードもなく、製造業者による法的登録やFDAへの登録の要件もありません。
Appleの「補聴器モード」がどのようなものになるのか詳細は不明ですが、難聴や聴力障害を持つユーザー向けの機能として位置づけたい場合、FDAや各国の規制許可が必要となる可能性があります。
iOS 18はiPhone史上「過去最大」のアップデートになると噂されていて、2024年6月に開催されるWWDCで発表される予定です。